正さん日記

世の中思いにつれて

タイの洪水、ついに首都バンコクを襲う

2011-10-20 11:00:34 | 世界

 タイの洪水は、遂に首都バンコクに到達、バンコク市内では、土嚢を積み上げ、浸水のくい止めにやっきになっているが、果たして危機を脱出することが出きるか、予断は許されない。

 

 20日現在、バンコクの市街地の一部で浸水が始り、市内を流れる運河があふれたためで、政府は、周辺住民に家具を高い位置に移動し、警戒を続けるよう呼びかけている。

 地元メディアの報道によると、首相府など政府施設が集まるドゥシット地区に隣接するラマ6世通りなどで浸水が始まった。政府は運河への水の流入を抑えるべく対応中としている。

 

 タイ政府によると、北隣のパトゥムタニ県の運河であふれた水が、バンコク中心部に上水を供給する施設につながるプラパ運河まで一気に流れ込んだ。政府はバンコク北端に土嚢(どのう)の堤防を築き、水をバンコク東部の運河に誘導して海に流す計画だったが、首都を縦断する運河に水が流れ込んでしまい、想定外の地域から浸水が始まった。

 

 7月から続く洪水で全国の死者は19日までに317人に上る。バンコクの日本人学校は20、21両日に安全確保のために、洪水の影響では2度目の休校となった。

 バンコクのスクムパン知事が19日、バンコク東部と北部7区の約100万人以上の住民に避難準備を勧告し、首都バンコクは緊迫の度が高まっている。

 

 タイ中央銀行は同日、「大洪水の影響で経済成長は大幅に縮小する」として、甚大な影響は不可避との見方を示した。

 スクムパン知事は北隣のパトムタニ県から大量の水がバンコクの北部と東部に大量に押し寄せるのは確実として、全50区のうち7区の住民に避難の備えを求めた。避難勧告が出された北部のサイマイ地区で、堤防が決壊する恐れがあり、バンコクへの水の流入は時間の問題になりつつある。

 パトムタニ県に接したホックワー運河沿いからバンコク北部に水が流入すれば、政府の対策センターがあるドンムアン空港周辺に影響が及ぶ恐れがあり、政府は運河周辺で堤防の補強工事を急いでいる。201110200749  読売新聞)

 

今回の歴史的豪雨は、雨雲を発生させる、湿った空気の対流が平年よりも活発化し、インドシナ半島では雨雲が発生しやすい状態となっていて今月末頃まで 再度大雨が降る確率が高いとされている。

タイの雨季は通常4月中旬から10月頃までで、通常でもスコールのようにいきなりザザザーッとバケツの中の水をひっくり返したような激しい降り方をするそうだが、例年ならば今時期には雨季が終わり「乾季」に入るタイだが、今年は10月下旬までも大雨の予報となるなど、どこまで洪水地域が広がるのか予断を許さない状況になっている。

 

 洪水は日系企業が7割を占める工業団地にも避難命令が出ているほどで、工場が水に浸かって操業停止状態が続いている。特にタイの中部を南北に流れているチャオプラヤ川の周辺では洪水が続いていて大きな被害が出ている。また、世界遺産のアユタヤなども浸水。観光としても人気のあるタイだが、現地の日本大使館ではできるだけ外出や移動を控えて事前に避難場所を確認するように、と呼びかけている。

 

「写真:19日、バンコク北方のパトムタニ県で、浸水した寺院内を歩く僧侶ら(AP)」
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