4月23日夜、アメリカのバラク・オバマ大統領が来日した。日本を皮切りに韓国、マレーシャ、フィリピンなどを歴訪する。オバマ政権のリバランス(再均衡)政策の一環としての訪問だ。
今回の、オバマ大統領の来訪は、国賓として受け入れたもので、さっそく天皇陛下と面談、今日24日、宮中で晩さん会が行われる。
今日午前中、東京・元赤坂の迎賓館で、安倍、オバマ会談が約1時間40分に亘って行われ、安全保障と経済の両面で日米同盟がアジア太平洋地域を主導していくことを確認した。両首脳は、午後、共同の記者会見を行い、その中で、両首脳から会談の内容が報告された。
首脳会談の主要議題は、尖閣諸島と日米安保、集団自衛権、TPP、北朝鮮問題、ウクライナ問題だった。オバマ大統領は、沖縄県の尖閣諸島について、対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であること明言した。また、安倍首相が熱を入れている集団的自衛権については歓迎と支持を表明、TPPについては、甘利明TPP相と米通商代表部(USTR)のフロマン代表による日米協議を継続すること表明した。
またオバマ大統領は、ウクライナや北朝鮮問題についても言及、これに対し安倍首相も日本の立場を表明した。
注目された尖閣諸島の日米安保適用について、今まで言動を控えていたオバマ大統領が、明確に安保の適用内に含まれていると述べたが、オバマ氏自身が言っているように、これは当然のこととしながらも、日本に対し、中国を刺激しないこと、紛争があっても、国際条約による解決を最優先すると釘を刺した。
また、オバマ大統領は、集団的自衛権については、歓迎し、支持するとは言いつつ、それほど積極的な態度を見せたとは言い切れない。
一方、TPPについては、合意に向け安倍首相の努力を促したが、アメリカも妥協に向けた努力するとは言わなかった。
安倍首相は、記者会見の冒頭報告のなかで、オバマ大統領を「バラク」とことさら第一人称で呼んで親しみを演出したが、オバマ大統領から、「シンゾウ」とのお返しはなかったようだ。
当初から予想していたとおり、オバマ大統領は、安倍首相の専断を抑え、中国の存在感を印象づける形を演出した。日米首脳会談の協議結果を踏まえ、24日午後にも共同声明が発表される。「関連:4月22日」
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