愛知県で２６施設を運営している障害者のグループホーム「恵」で食材費の過大徴収をしていたが、県の調査ではいずれも開設時から過大徴収を行っており、その額は計約２億１８００万円に上るという。
名古屋市などは「経済的虐待」と認定。厚生労働省は、同社GHへの事業者指定取り消しの行政処分を受け、障害者総合支援法に基づく「連座制」を適用する方針を固めた。
愛知県と名古屋市は県内５カ所のGHの事業者指定を取り消す処分を出し、厚労省はその日に連座制を適用する見通しだ。
同社は全国１２都県で約１００カ所のGHを運営。厚労省はこれまでの調査で不正が組織的に行われていたと判断した。
連座制が適用されれば、全国の他のGHも６年ごとの指定更新が認められず、施設運営は事実上できなくなる。厚労省によると、同社のような規模で障害福祉サービス施設を運営する法人への連座制適用は例がないといい、最大で約２０００人とされる利用者に影響が出る可能性がある。
同社は、食材費の過大徴収だけでなく、４億円に上る国などから支払われる障害福祉サービス等報酬の不正請求を組織ぐるみで繰り返していた。
障害者福祉を表に、食材費のピンばねや公的資金の不正請求を繰り返してきた「恵」の経営者は万死に与いするが、心配なのは、全国で２０００人に上るという利用者の行き先と、ここで働いている従業員の雇用問題だ。
勿論、「恵」の経営者が責任を以って対処しなければならないが、「恵」の経営者はそんな責任感はないと思うので、行政の適切な対応が必要だ。
