大リーグワールドシリーズは、レンジャーズ対カージナルスにより、１０月２０日からカージナルスの本拠地ミズーリ州セントルイスにあるブッシュ・スタジアムで行われる。
ナショナルリーグ中地区２位のワイルドカードで進出したセントルイス・カージナルスは、これまでＷシリーズに、アメリカンリーグのニューヨーク・ヤンキースの２７回に次ぐ１０回優勝、リーグ優勝１８回、地区優勝１０回の名門球団だ。
これに対して、アメリカンリーグで２連覇を果たしたテキサス・レンジャーズは、１９６１年創設でリーグ優勝２回、地区優勝４回と、カージナルスに比べ実績に乏しいが、今季もアメリカンリーグ中地区で２位に１０ゲームの差をつけ、ポストシリーズに進出した上り坂の球団だ。
このように歴史的には、大いに異なる両チームだが、現状の戦力を見ると類似点がかなり多い。両チームは、先発投手に浮き沈みはあるものの、爆発的な打線と、信頼できる救援投手を武器に勝ち上がってきた。レンジャーズはジョシュ・ハミルトン外野手ら、カージナルスはアルバート・プホルス一塁手らを中軸に据え、ともにリーグ優勝決定シリーズでは大量点を奪って優勝を決めた。
また、レンジャーズには、上原浩治、建山義紀の両日本人投手が在籍する。ポストシリーズで救援に出た上原は打たれたが、建山は抑えた。Ｗシリーズでも両投手に出番が回ってくる可能性がある。
アメリカンリーグ中地区で、ロサンゼルス・エンゼルスに１０ゲームの差をつけ優勝したレンジャーズの初優勝なるか、ナショナルリーグ中地区で、ミルウオーキー・ブリュワーズに、リーグ優勝戦で勝ったものの、レギュラーシーズンでは６ゲームの差をつけられ、２位だったカージナルスが、２００９年のボストン・レッドソックス以来のワイルドカード進出球団の優勝を果たせるか。注目の第１戦ではカージナルスがクリス・カーペンター投手、レンジャーズはＣ．Ｊ．ウィルソン投手が先発する。「関連：１０月８日」
