正さん日記

世の中思いにつれて

呉越同舟の増税議論

2011-10-05 05:38:30 | 政治

 第178臨時国会は9月30日閉会し、現在休会中だが、その中で、異例の「東日本大震災復興特別委員会」が開かれている。

 被災地での様々な難題処理を早急に行うためには当然のことだが、何も、わざわざ休会中にやらなくても、臨時国会の会期をもう少し長く続ければ良かったように思うが、来年の予算案策定に取り組む時期になっているので、実務的に国会を開くことが難しいのか、門外漢には理解できない。

 

 先の臨時国会から登場した野田佳彦首相は、相変わらず見た目丁寧な受け答えで、安全運転に徹している様子だが、そのためか、議論全体が低調で迫力が無い。

 その一番の理由は、第3次補正予算に関わる財源問題で、11.2兆円を所得税中心に増税で賄うことについて、余り与野党間で意見の相違がないからではなかろうか。その中で、菅直人前首相の消費税引き上げ提案以来、民主党は増税に対し、余りにも無神経に打ち出し過ぎるきらいがある。

 

 自公連立を含め、自民党政権時代は、増税に対しては、国民から嫌われるのを避けて、もっとおっかなびっくり触れていたように思う。今回の第3次補正予算についても、共同通信の世論調査では、補正予算には60%以上が賛意を示しているが、増税については、同じ位が反対している。

 それだけ国民は増税について基本的に拒否の姿勢が強い。東日本大震災の災害復興のためには、増税は止むを得ないと思っても、国民を納得させるためには、そう簡単ではない。

 

 その点、自民党は、基本的には政府・民主党同様、増税を容認しているが、その嫌われ役を逃れ、政府に押し付けている感じだ。政府・与党だから嫌われ役を避ける分けにはいかないだろうが、人の良いのもほどほどにしないと、いずれ選挙で大きなつけを払わせられないとも限らない。増税が絡む国会の議論は、もっと与野党間で激しくなければならない。「関連:9月28日

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