ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

郡上と白鳥 ダブル徹夜おどり

2013-08-19 07:54:54 | 日記

郡上おどり

白鳥おどり

 2013年、夏。岐阜県郡上市で、徹夜おどりに参加。今回は郡上おどりと白鳥おどりの

両方を一晩で<ハシゴ>することにした。


私:一年ぶりの郡上だね。今日は4夜続く徹夜踊りの初日だ。駐車場確保のために明る

   いうちに来たから、踊り開始まで街を散策しようよ。

妻:午後8時から朝方の4時頃までが踊り時間ね。浴衣と下駄で準備万端よ。

私:今夜は郡上と白鳥の両方で踊るから、ペース配分を考慮しないとダメだよ。

   年齢をちゃんとわきまえようね。


 まずは、人気スポットのひとつである「やなか小径」近くでソフトクリームを食べ、

街の特産「食品サンプル」のお店を見る。日本名水百選第1号の「宗祇水」で水を飲み、

清流「吉田川」に足をつけて涼み、古い町並みが残る「職人町」や「柳町」をそぞろ歩

く。そして、「飛騨牛朴葉味噌定食」で腹ごしらえをした後、「いがわ小径」経由で踊

り会場に向かった。ここは原宿?はたまた渋谷か?と思うほどの人波である。


♪ 郡上のナ~ 八幡 出て行く時は(ア ソンレンセ) 雨も降らぬに 袖しぼる ♪


私:今年も町並みを散策してから、踊りに入るという僕の流儀が実行できたな。

   それにしても徹夜踊りの夜は相変わらず、身動きが取れないほどの混雑だね。

妻:四つ角の真ん中にある生演奏・生唄の屋台を中心に、十字型で踊りの輪ができてい

   るんだけど、場所によっては、演奏と踊りがズレていることに気付かなかった?

私:う~ん、そうかな?踊りに夢中で気付かなかったよ。

妻:さっきね、私が何か変だな?と思っていたとき、踊り保存会の一員らしき人が

   「ダメだ、戻せない!」ってつぶやいたの。輪の要所、要所に保存会の人がいて、

   踊りをリードしているんだけど、屋台から離れた場所の踊りが微妙にズレていた

   のよ。それを調整しようとしても、なかなかズレが直らなくて、そのまま1曲終わ

   ってしまったわ。

   私はいつも踊り上手な人の近くで、横目で所作を見ながら踊るのよ。できるだけ

   キレイに踊りたいでしょ。良いお手本を真似るのが最良の習得方法だと思ってい

   るの。

私:その通りだ。ただ、これほどの混雑だと、保存会の人の手がまわりきらず、屋台から

   遠くへ行けば行くほど踊りにズレが生じるのかもね。

妻:アッ、「春駒」が始まったわ。行ってくるね。

私:並んで踊ろうよ。♪ 七両三分の春駒春駒 郡上は馬どこ あの磨墨の・・・・・♪


 郡上おどりを2時間半ほど堪能した二人は東海北陸自動車道で白鳥(しろとり)に向か

いました。白鳥ICは郡上八幡ICのふたつ先。平成の合併後、郡上と白鳥はどちらも

郡上市です。


♪ アーシッチョイ シッチョイ 一にゃ ヨーホイ 石徹白のソーリャ ♪


私:オ~、やってる、やってる。白鳥おどりだよ。4年振りだから踊りを忘れてるな。

   少し様子を見て、思い出すことにしようかな?

妻:参加者は郡上おどりよりも少ないけど、かなりの人出ね。私はすぐに踊るわよ。

夫:そうかい、じゃあ、僕も行くよ。踊りながら、思い出すことにするさ。

地元の女子高生:はい、右足を蹴り出しながら右手をクルッと。はい、その調子。

私:女子高生に教えてもらえるとは嬉しいね。頑張るぞ。

妻:浴衣を着て踊る気は満々なのに、イマイチうまく踊れない人を見ると、地元の人は

   積極的に教えてくれるのよ。モテたと錯覚して鼻の下を伸ばしたら、恥ずかしい

   わよ。

私:わかってるって。もしかして、ヤキモチ焼いてる?


午前零時を過ぎ、満天の星空の下、リズミカルな下駄の音が心地よく響き渡ります。


私:保存会の人にも声をかけられたよ。先程の郡上おどりと違って、押し合いへし合い

   ではないから目が行き届くんだね。あったかく教えてもらったよ。

   この親しみ易さが最高!

妻:良かったわね。アッ!「神代」が始まった。私、この曲が一番好き。行ってくるね。


♪ ア、ドッコイサ~ノ ドッコイサ アおどり子様よ ちょいと出まして ソ~リャ ♪


私:グルグル廻る踊りだから、目まで回りそうだ。少し、休憩するぞ。他の人たちも休み

   休み踊ってるようだね。白鳥おどりの特徴は何だと思う?

妻:そうね。10曲程あるけど、マンボのようなアップテンポの曲が多く、若い人に人気が

   あるみたい。ホラ、あの子達、ノリノリで走りまわってるわ。

私:同感だ。盆マンボとでも名付けるか。踊りだけなら僕は白鳥踊りの方が好きだな。

   できれば、もっとたくさんの人に「白鳥おどり」を知って欲しいよね。

妻:輪の真ん中に勢いよく駆け回っている若者がいて、その外側の輪では、保存会の人

   が品よく優雅に踊っているでしょ。私が勝手に「お師匠さん」と呼んでいる女性

   の踊りはホントに素敵よ。あんなふうに踊ってみたいな。

   同じ曲でこの違い。これがまたイイのよね。一度、ここの踊りを体験したら、

   きっと誰でもヤミツキになると思うわよ。


二人は深夜2時過ぎまで踊り続けたが、さすがに次の日の行動を考えると、4時まで踊

ることは断念。来年も必ず来て、今度は最後まで踊るぞ~。
コメント
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