鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

廃屋にて

2018-01-14 12:14:46 | フリーゲーム(ホラー)
「廃屋にて」
廃墟探索ADV・周回必須・日常のありがたさに気付くゲーム
制作者:黒時様(月読みの里

======================

「31日の彼」とか「記憶の檻」の作者様です。
この方の作品には、淡い色彩と独特の雰囲気、そして周回要素を盛り込んだ重めのシナリオ…という印象がありますが…今回は画面の半分は闇。
クッキリハッキリとした色彩で、リアルな世界観を創り出してます。

今回の舞台は夜の廃屋。廃墟探索同好会、という…たぶん大学のサークル?の面々が、いわくと謎の残る家の中を探索します。

同好会の子たちの会話が、現実的ですねぇ。
廃屋の探索に「事前許可」をとってたり、モノを盗まない、壊さない、とか。
衛生面も考えてタオルは触れない、とか。腐った匂いやガスが出そうなところは開けない、とか。
少し前には廃墟ブームがあったり、写真や書籍もずいぶん出てましたからね…
最近ではこういう活動も、それなりにエチケットや決まりごとが整備されてきたってことでしょうか。

さてさて、今作。
うーん…ネタバレしないようにと思うと、レビューしずらい話なんですなぁ…

えーと、まずはふつーに探索していきます。
何かこう、ぞぞっとくる内容の日記などが見つかって、もしかして…という展開になりますが、一周目は大体「寸止め」で終わると思います。

…何かスッキリしませんよね? 
この時点では、アイテムも全部は見つかっていませんし。
ゲーマーならば「まだここには何かある!」と思うはず!
なので二周目をしてみましょう。
『一周目で知った情報をフルに生かして進んでいく』と…最後に思いがけない展開に…!

なんというか。
もう一つのエンドを迎えると、一周目のアサギくんはすごく賢明だったんだな…と。
最初のエンドでも、けっこう危ない橋を知らずに渡っていたことに気付きます。
何も気づかず何事も起きずに過ごす、退屈な日常こそが、実は一番いいルートなのかもしれません。

作者様のコメントでは、ホラー展開は薄めです、とのことですが…
確かに血まみれドットや追いかけられ要素は全然ないけど!
これにはもっと別種の恐怖…「ベッドの下に斧を持った男がいる」系の怖さがある…ような気がする?



さて、気になる分岐条件ですが。
実は私、もう一つのエンドになかなか到達できなくて3周してしまいました…

…ことフリゲの場合、作業順を狂わせると途端に話がバグる場合があるので、普段は、二周目でもショートカットは極力しないのです。
1周目でアイテムが全て見つからなかったこともあり、むしろ見落としがないよう綿密に探索していってしまったので…
DLサイトのレビューを読まなければ、たぶん、自力クリアはできなかったかもしれない?

ここ、ハマる人はハマると思うのでさらっと突っ込んだヒントを書くと…
『二周目なら、扉の開けかたからパスコードまで、みんな全部最初からわかるよね?』
ってところでしょうか。

私と同じ状況で詰まった方は、参考にどうぞ!


短いながらも背筋がゾゾっとする、良いホラゲーでした。
おすすめですよ~^^










以下は多少ネタバレの感想…


操作キャラが、他の同好会メンバーではなく、あえてこの人であることを考えると…
一周目はわざと「見逃した」とも考えられてなかなかに怖い。

そもそも「事前許可」って一体誰にとったんでしょうね?
相手が「この日だけならいい」と日程を指定してきたのは…もしかして…

一周目のとき、彼は一体何を考えながら、何を意図して動いていたんだろうなあ…



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。