鼠喰いのひとりごと

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ローズレッド

2007-11-27 14:43:23 | 映画(ホラー)
「ローズレッド」
監督:クレイグ・R・バクスレー
出演:ナンシー・トラヴィス、マット・キースラー、キンバリー・J・ブラウン他
公式サイト

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映画ではありません。アメリカのテレビドラマで3回放送モノとして作られたものです。
脚本・製作総指揮は、私の大好きなスティーブン・キング。

内容はどこか「シャイニング」を彷彿とするような幽霊屋敷もの。
モデルになった邸宅は、アメリカでも有名な「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」
ウィンチェスター銃で財を成した一族の未亡人が、霊能者に言われるがまま、
生涯ひたすら意味の無い増築を繰り返した屋敷です。

どこにも続いていない階段、巧妙に隠された出入り口、開いても壁しかないドア、など…
忍者屋敷かビックリハウスか、というような不思議な屋敷なのでした。
…とはいえ、こちらはローズ・レッドと違い、
見学者が行方不明になったりはしていない筈ですが(笑)

私がウィンチェスターハウスを知ったのは、昔よく売っていた15センチくらいの小冊子。
「世界の不思議事件」とか「世界の幽霊事件」とかタイトルのついたヤツで…
多分小学校高学年…か…中学入ったばかりくらいに読んだんだったかなー

…だからぁ、子供の頃からずっとそういう趣味なんですよ。ええ。仕方ないでしょ。

で、メリーセレスト号事件とか、
重力異常で立ってるだけでナナメってしまう不思議な場所とか、
ロズウェル事件とか、フォックス姉妹の話なんかが載っていた、そこに、
ウィンチェスターハウスの話も載っていたのでした。
悪霊に慄く婦人が、自分を守るため、霊能者の言葉に従って、ひたすら増築した屋敷。
夜毎、繰り返される交霊会と、悪霊を惑わすために増殖する、意味の無い部屋や廊下…

子供心に、すごくそそられましたね~(ため息)
地震で倒壊してしまった部分もあり、見学できる場所は限られているようですが、
いつか一度、行ってみたいものです。


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数々の変死者と行方不明者を生み、長く放置され荒れ果てた幽霊屋敷「ローズレッド」。

超常現象研究家であり、かねてから、自分の研究が世間に理解されないことに
苛立ちを感じていたジョイスは、恋人であるスティーヴの力を借りて、
ローズレッドの調査に乗り出す。
同行するのは、それぞれが特別な能力を持つ霊能者たち。
中でも、自閉症の少女アニーの持つちからは、群を抜いていた。

今は住むものもなく、人間のエネルギーを得ることができずに
永い眠りについているローズレッドに、超能力者たちのちからで、もう一度命を吹き込む。
そして、なんとしても、超常現象がこの世に存在する証拠を掴むことこそが、
ジョイスの目的だったのだ。

屋敷は長い眠りから目覚め、様々な怪異を引き起こす。
やがて、一人、また一人と犠牲になっていく仲間たち。
だが、半ば取り憑かれたようになっているジョイスは、屋敷を出ることを許そうとしない。

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見やすいです。そんなに血塗れでもないし、幽霊もあんまり怖くない。
好みに合うというか、肌に合うというのか、こういうの好み~(ニヤ)
もともと廃屋好きだしね。
そこに祟りと因縁と幽霊つきといったらもぉ(笑)

キングの作品らしく、純粋ホラーというよりはサイキックがかった内容でした。
ただ、惜しむらくは、それぞれが個性的な能力を持つ超能力者たちが、
結局たいした活躍もせずに、犠牲になっていくこと。
唯一印象に残った、やたら現実的で頼りになったニックが、
途中で死んでしまった時は「…勿体ない(?)」と思ってしまった(笑)
いや、この人カッコいいんだわ。ちょっと皮肉屋で。

幽霊屋敷とサイキック、といえば、名作「シャイニング」。
「女子供には厳しくしなければいけません。罰しておやりなさい」と
父親をそそのかす「オーバールックホテル」が男性視点を示すのにくらべ、

今回は屋敷に半ば取り憑かれてしまう役も、カギとなる超能力を持つ子供も女性。
屋敷の「魂」とも言える、夫人も女性。
「ローズレッドは、昔から、女性がお好みのようです」と作品中でも語られる通り、
今回の幽霊屋敷はすごく、女性っぽい感じ。
いろんな意味で、このニ作品は対極であるように感じました。

キングファンなら、見るべきです。
…そうそう、一枚目のディスクでは、キング自身もチョイ役で出演していますよ。


…しかし、見た瞬間『福田官房…』とか考えてしまったのは、
…一体誰のせいでしょうかねぇ(チラ)



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