鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

「永久保怪異談」

2007-12-05 17:58:57 | 本(漫画)
「永久保怪異談」
「永久保怪異談~スピリチュアルを斬る!」
 永久保貴一 ぶんか社コミック文庫 

*****

珍しく漫画の紹介でーす。

作者の永久保さん、私が高校のころ雑誌「ハロウィン」で
「生き人形」やら「カルラ舞う!」やら描いておられた方です。
当時は、独特の絵柄で描かれる幽霊(?)がけっこう怖くてねー。
名前だけは知っていた「九字切り」というのが、
具体的にどんな動作を伴うのか知ったのは、このマンガからでした。

で、この漫画は「ハロウィン」を出したソノラマの系列である「本怖」ではなく、
ぶんか社で出版している「あな怖」のほうに連載されてたものなんですが。

面白いのは、出てくる実在の霊能者さんと、気功師さんとでは、
「霊の世界」の捉えかたが違うんですね。

守護霊は誰々ですとか、お墓参りで先祖がどうこうとか、
神様がいて云々みたいな、所謂、馴染み深い考え方と、
霊と呼ばれるものや心霊現象は、殆どが『気』と呼ばれるものの状態である、
みたいな考え方。

どっちが正しいというのではなく…
そう、例えば、リンゴを説明するとして。
「果物の一種。皮が赤くて食べると甘酸っぱい」という説明と
「これは繊維と糖分とアミノ酸で組成は云々…化学式は…」とかいう説明をするのでは、
かなり印象違うけど、両方間違ってはいないでしょ。
ほほぅ、そういう目線もあるんだー、という新鮮さがあったんだな。

どちらか一方の話であれば、ふーん、で済んだかもしれないけど、
霊能者さんと、気功師さんの両方がいて、その対比が描かれるのも面白かった。
どちらにも偏らず、むしろその対比から、
中間にある「何か」の姿を炙り出そうとするような~

内容は、話が進むにつれ「ほんとにこんな人が世の中いるの?」
みたいな感じになってきますが…
まあ、そのへんは、理性が許せる人だけ読んでみてください。
そういった人の実在を信じないとしても、考え方が面白いと思うな~。


ちなみに、読んでわかりましたよ! 私の料理が美味しくない訳が!
私、料理作るの面倒くさくて大嫌い、なんですよ。
嫌いだ嫌いだ~と思って作った料理は『美味しくない気』になっちゃうらしいね。
うーん、でも、料理を好きになるっていってもなぁ…
嫌いなもんは嫌いなんだよな~。
作るの時間かかるし、食べるのは一瞬で、後片付けも手間…


話をもとに戻して。

残念なことに…最新のあな怖では、これから先、
気功師さんのお話は描けなくなった、とのことでした。
編集社側が気功師さんに無許可で、次号は気功師さんのお話です~と
予告を打ってしまって怒らせたらしい。
これからの連載は、霊能者さん一本でやるのでしょうかね…
それを本業にしている人ではないようなので、ネタが毎回あるのか心配…。



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