鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

Zoo

2008-05-09 08:49:13 | 映画(ホラー)
「Zoo」 2005年
監督:金田龍、安逹正軌、小宮雅哲、水崎淳平、安藤尋

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乙一作品の映像化です♪
短編の一つ一つがリキ入っていて、まさに珠玉♪

ヘンに大きなスポンサーがついて、
ゴチャゴチャ弄くられて物語の原型失くすより、
ちょっとマイナー? くらいがいいのかも?

それにしても…せ、正視できない部分が多々…
あー、グロくも怖くもないですよ。全然。
むしろ、そっち系なら、全然なんともないんですけど。
ただ、弱者が虐げられるタイプの物語は苦手だってだけ。

原作を文字で読む分には、さほど感じなかったのになー…
映像化すると、一層、残酷さが際立ちますね~


冒頭の「カザリとヨーコ」で、理由なく虐待に合うヨーコに
唯一親切にしてくれた婦人が亡くなってしまった時の、ヨーコの絶望。

「SEVEN ROOMS」で、自分を犠牲にして弟を逃がす姉の優しい微笑み。
(原作では、姉は最後に大声で哄笑することになっていて、
 私的には、こっちのほうが好みなのですが)

「SO-far そ・ふぁー」で、自分の父親と母親が互いを罵る言葉を、
涙を流しながら伝え続けなければならない、子供の逃げ場の無い悲しみ。

そういうのがもぉ、正視できないくらい辛かった。


それらでどーんと気分が落ち込んだところで、
アニメ作品の「陽だまりの詩」が来るのが、なんとも救われる感じ(笑)
作画の綺麗さもさることながら、物語もとてもイイ感じで、
せつなくも優しい気持ちにさせてくれる物語でした。

これは原作も良かったけど、映像化して、かなり成功っ♪
オススメですよ。

最後のZooは…んー、原作の時も思ったけれど、
どうしてこれがタイトル作品なのかなー…
他の作品のほうがインパクトある分、どうも印象薄いのねー。

彼の書く作品に、何故いちいち痛みを感じたり、恐怖を感じるかといえば、
同じ状況に出会った時に「耐えられない」と感じる自分がいるから。
そういう意味では、Zooには、私が共感できる痛みも恐怖も無いってだけかも?


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そういえば、てっぺー君主演の「KIDS」も、原作乙一さんなのね(汗)
最初、「超能力者の弟とそれを守る兄」と聞いたときは、
「ナイ○ヘッドか?!」と思っちゃった。

中身は全然違うみたい~。



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