鼠喰いのひとりごと

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ハンニバル・ライジング

2008-01-13 03:08:47 | 映画(ホラー)

「ハンニバル・ライジング」
監督:ピーター・ウェーバー
出演:ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンズ他

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若レクターを見ましたよ~♪

ざっと説明いたしますと。
子供の頃…戦時中に、餓えた軍人に妹を喰われたトラウマで、
半分壊れてしまったお兄ちゃんが、大人になってから復讐を企てるお話。
正義の殺人鬼ここにあり! て感じかなー。

殺人シーンは確かに惨殺なんですが…うーん…あんまり…
これは一体、どこのカテゴリに入るのか悩むー。
なんちゅーか、これはホラーというよりは、戦争被害に遭って人格変わった、
可哀相な人の話じゃないですかい。

若いだけあって、今作のレクターはまだ人間ぽいです。
そしていろいろな面でアマい。
殺すことと喰うことに、そこそこ快感を見出してるわりに、
「妹の復讐」という大義名分を必要としているところが特に。
そこにこだわるから、最後に足元を掬われるのさ~

…ていうか、本当は、「殺すの楽しい」んだよね?
どう見ても、すっげタノシそうだもんな~(笑)

妹の存在は、レクターにとっては自らの異常性を見出す切欠であり、
また、それへの言い訳であり、免罪符であろうと。
だからこそ、最後にその「言い訳」を突き崩されたとき、
彼はホンモノの怪物になったのかもしれない…ね。


そして、名前も服も剣道もご先祖の鎧の祀り方も、すべてにおいて、
「外人の誤解に満ちたナンチャッテ日本」という感じの、レディ・ムラサキ。
彼女の性格は一途で凛々しくて好きなんだけど、これで見ると、日本文化そのものが、
泥臭くて凶暴で原始的な印象に見えちゃうのがな~。

とりあえず、あのキモノは無いだろう。
鎧をあんな怪しい部屋に祀って拝んでみたりもしないだろう。日本人は。

そのムラサキは、終盤に、色仕掛け込みでレクターを止めるシーンがあるのですが…
どう見ても「妹を取るの?私を取るの?!」と迫ってるように見えてしかたない(笑)
結局ハンニバルが「復讐は諦められない」とムラサキを振ってしまうのを見て
思わず画面を見つつ、「このシスコンめが」とか呟いてしまいましたよ。


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