まろの陽だまりブログ

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陽だまりのような人間でありたいと思います。

与謝野馨という政治家

2017年05月25日 | 日記

政治家嫌いの私にだって
それなりにお気に入りの政治家はいる。
自民党嫌いの私にだって
それなりに敬意を表する政治家はいる。
かつての大平首相などはまさにその一人だったが・・・



元衆議院議員の与謝野馨さんが亡くなった。
書生っぽいと言うと失礼だが
海千山千で野心ギラギラといったタイプの政治家が多い中
そうした俗っぽさのない超然とした人柄だった。
最近は官僚のメモがないと答弁も出来ない能無し大臣ばかりだが
政界でも随一の「政策通」で知られて来た。
とくに財務大臣時代の国会答弁や記者会見は実に示唆に富んでいて
経済のメカニズムを分かりやすく説きながら
日本のあるべき姿を語る独特の「大局観」が魅力だった。
消費増税は評判が悪かったものの
このままでは日本が駄目になるという執念があったのだろう。
ディレッタントという言葉があるように
経済だけでなく芸術や文化にも精通したインテリジェンスがあって
生きた言葉で政治を語ることが出来る数少ない人だった。
政策通ではあったが「政局」とは無縁だった。
自民党・民主党の両党で経済閣僚を務めたことも
新党「立ち上がれ日本」を立ち上げて政界に一石を投じた行動も
結局は腰が定まらぬまま雲散霧消した。
後年の自民党復党も政治センスという点では大いに疑問だった。
とまあ、批判はいくつもあるのだが・・・
喉頭ガンで声を失った晩年も「政策」への情熱は衰えることがなく
筆談でさまざまな政策提言を行って来られた。
祖父に当たる与謝野鉄幹も
祖母の与謝野晶子も明治を代表する情熱の家人だったが
孫の生き方をどんな感慨で見ておられたのか?

それにしても78歳は若すぎる!

 


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