まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

千曲川旅情

2019年10月22日 | 日記

描きためた古いスケッチを整理していたら
懐かしい一枚が出てきました。
もうかれこれ5年以上も前になるでしょうか。
家族で信州旅行をしたことがあります。
上田の別所温泉から長野の善光寺へと足をのばした旅でした。

太公望が竿を垂れるのは千曲川です。
鉄橋の上を上田電鉄のローカル電車がガタゴトと通り過ぎます。
車両の窓が丸くて可愛らしい名物電車です。
別所温泉へ向かう道すがら千曲川のほとりに遊びました。
鮎釣りを見ながら川遊びをしたりスケッチをしたり
大自然を満喫した一日でした。
川のある暮らしの豊かさをしみじみと体感しました。
その千曲川が、あの千曲川が・・・
まさかこんなことになるとは思ってもみませんでした。
あちこちで川が増水し越水し決壊し
集落が泥海と化す光景を見るとは思いもしませんでした。
川のある暮らしの豊かさは
常に危険と隣り合わせの暮らしでもあるんですね。

  小諸なる古城のほとり  雲白く遊子(いうし)悲しむ
  緑なすはこべは萌えず  若草も藉(し)くによしなし

藤村が「千曲川旅情の歌」でそう詠んだ
信州を代表する悠久の大河は
そこで暮らす人々のかけがえのない日々も
私たち家族のささやかな思いでさえも
泥で塗り込めてしまったのです。


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