まろの陽だまりブログ

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せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

忘れじのハナミズキ

2023年04月10日 | 日記
季節は春から初夏へ。
一雨ごとに木々の緑が匂い立つようで
街路樹の鮮やかさが際立ちます。
そんなさわやかな初夏を代表する花と言えば
やっぱりコレですよねえ。

私が大好きなハナミズキです。
百花繚乱で目移りしてしまうこの季節
この花が咲き始めると何故だか心が浮き立ってきます。
ねじれたプロペラのような花ですが
純情可憐な白も、淡いピンクもちょっと色っぽくて
それぞれ表情があって素敵なんです。
古い曲ですが一青窈が歌った「ハナミズキ」という曲は
彼女の妖艶な魅力もあってけだし名曲でした。
もともとは北米産の花だそうです。
ワシントンのポトマック河畔に咲くソメイヨシノは
東京都が姉妹都市の証として贈った桜ですっかり有名になりましたが
その返礼として贈られたのがこのハナミズキでした。
そう言われてみればどことなく
アメリカの匂いやたたずまいを感じる花ですよねえ。

大好きな花なんです。
大好きだけど「愛憎半ば」の花でもあるんです。
事務所の倒産、妻との離婚、子供との離別という試練が重なり
石を持て追われるごとく東京に出て来たのが
この花が咲く頃でした。
ハナミズキという名前を覚えたのもその頃でした。
人生の折ふしの出来事が季節の花と重なるのはよくあることですが
それだけに美しくせつない花でもあります。
すべては自分の「不徳」が招いた試練ではあるけれど
それは充分にわかってはいるけれど
この花を見るたびに心の傷が疼くような思いがします。
ハナミズキは忘れられない花です。

私は白いハナミズキが好きですが
最近はピンクもいいなあと思うようになって来ました。
その後「石を持て追われる」ごとく
大阪を捨てて東京に新天地を求めて来たのですが
東京にこれだけハナミズキの並木が多いとは知りませんでした。
いろいろ苦節があっても
後悔だらけの人生でも好きな花は好きなんですねえ。

   行き暮れて 六十路も終わる 花水木  〈杉作〉


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