まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

アルチンボルドがやって来た!

2017年07月10日 | 日記

上野は国立西洋美術館。
前を通る人が一瞬ギョッとしてふり返る。
なんじゃこれは!という表情で思わず目を剥く人もいる。
パンダを見に来た子供たちは泣きだす始末だ。



あのアルチンボルドがついに上野にやって来た。
本名はジュゼッペ・アルチンボルド。
16世紀後半に活躍したミラノ生まれの宮廷画家で
パリのルーヴル美術館では「モナリザ」に勝るとも劣らぬ人気を誇る。
天才と言ったらいいのか奇才と呼ぶべきなのか・・
とにかくオジサンはそのド迫力に圧倒されてしまうのである。



立派な肖像画である。
あらゆる植物や果物、動物を緻密に組み合わせ
天才的なセンスで人間の上半身を描いた「寄せ絵」の元祖である。
ブドウにカボチャにサツマイモやキノコ。
身にまとっている木製の衣装はワインの樽だろうか。
寄せ絵と言えば北斎や国芳も描いているが
彼らの作品が表現の自由を制限した江戸幕府への
反発や風刺であったのに対して
アルチンボルドの描く寄せ絵は実に奔放として
伸びやかな筆致である。

複雑に根が絡み合う老木のリアル。
その幹から生えている鮮やかなレモンの黄色が斬新だ。
アルチンボルドが描く肖像画は
写実性と独創性において他の画家を圧倒していると言っていい。
上品でほのかなユーモアさえ漂わせている。
彼の油彩画は意外に少なく
今回はそのうち10点が来日していると言うから
こりゃ、ぜひ実物を観に行って欲しいものだ。
画集などを見て満足してはいけない。
絵はやっばり本物を自分の目で見ないと感動は生まれません。
皆様、ぜひ上野へ!〈笑〉
赤ちゃんパンダもいいけどアルチンボルドもぜひ!


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