押上にあるカフェ「Spice cafe」にて、チキンカレー、サラダがついて850円。
新東京タワーの誘致が決定した押上の駅に降り立つと、そのイメージとは裏腹に、なんとものどかな下町の小さな商店街や住宅が広がっている。何度も道に迷いそうになりながらお店を探して歩くと、目的の場所にあったのは、古い木造アパートを改装して作ったという、なんともアットホームな雰囲気の家屋だった。
ここ「Spice cafe」は、カレーをコース料理で提供してくれることで有名なお店。ディナータイムには、前菜やパスタ等とともにカレーを楽しめる。
今回は、2時から4時までのカフェタイムに訪問。
店の入口というよりは玄関と呼ぶのが相応しい扉を恐る恐る開けると、スタッフが優しく出迎えてくれる。レトロな石油ストーブが炊かれた、こじんまりとした客席に通されるが、ここも静かで素朴な雰囲気で、まるで誰かの家へ招かれたかのような錯覚にとらわれる。キッチンではシェフがなにやらデザート作りに注力していた。
カレーはチキン、ラム、野菜、そして本日のカレーの4種類。
注文を終え、しばしの間、なんとも味のある雰囲気や、アートギャラリーになっている奥の部屋などを見学しながら待つ。なんともいい匂いがしてきたなと思ったら、カレーはやってきた。
チキンカレーは、骨付きのチキンがゴロンと入っている。そのチキンは、スプーンで簡単に骨から剥れてしまうほど柔らかく、それでいて旨味がしっかりと染み込んでジューシー。
サラサラとしたカレーは、なんとも奥深くて繊細な旨味がしっかりと味わえ、そこに加わるスパイスも、その香ばしさや旨味、そして辛味もありながら、全体でなんとも優しい味にまとまっている。そのバランスは見事で、スパイスの良さを存分に味わいながらも、カレーの旨味をしっかり際立たせていている。やや固めのライスにたっぷりとカレーをかけて口へ運べば、なんともスッキリとした後味に、そのスプーンを止めることはもはや不可能だ。
ライスの脇に盛られたキャベツのアチャールも、ほんのりスパイスと酸味の効いた魅力的な一品。こうした脇役にも手間が感じられると、なんとも幸せな気分になる。 まさしく極上のカレーランチ、遠方からもファンが訪れるというのも頷ける。オススメ。
なお、ランチタイムにはデザートとコーヒーがセットに、そして前述の通り、ディナータイムには前菜などと共にカレーが楽しめるカレーコースがお目見えする。ぜひこれらも試してみたい。
「Spice cafe(スパイスカフェ)」(押上、小村井、京成曳舟)
東京都墨田区文花1-6-10 03-3613-4020
11:45~14:00(ランチタイム)、14:00~16:00(カフェタイム、ラストオーダー:15:00)、18:00~22:00(ディナータイム、ラストオーダー:21:30)
定休日:月曜日、第3火曜日
http://www.spicecafe.info/home ★★★★