朝早くから「こっちは大変!」メールや電話がくる。テレビも新聞も原子力発電所のニュースばかりだったので、ほかはあまり気にとめていなかったが、まず<計画停電>ってなに? そして「蝋燭と乾電池買ってきて」「お土産は乾物やカップ麺で」・・・、たったひと晩不在のうちにどうしちゃったの? と慌てる。
午前中はお寺や宝物館、博物館を見て回り、遅い昼食へ。またメールや電話が次々入り、「懐中電灯買ってきて」に、いよいよ日用品不足が深刻であることがわかった。急いで食べて、目の前の大きなスーパーへ。蝋燭、缶詰め、カップ麺、乾物などかごいっぱい。あちこちで「カップ麺とお水を箱で関東に送りたい」とか、相手はきっと関東の人と思われる電話が聞こえる。
レジのおねえさんはディズニーランドへ遊びに行っていて地震に遭い、その夜はダンボールで寝たそう。本当に大変なできごとですよね~と言っていた。「頑張ってください!」と元気な声で励まされた。奈良の人たちはあたたかい、私たちが関東から来たとわかると、必ず「頑張ってくださいね」と声がかかる。被災地に比べたらとるに足らないかもしれないけれど、首都圏で暮らす私たちにも不便はある。でも子どもの頃はこんなだったわねと振り返ると、今、盛んに言われているエコを考えながら、シンプルに生きることを見直すいい機会かもしれないと、両手いっぱいの荷物を抱えながら思った。
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