GOVAP便り

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8月農業報告・畜産病疫

2010-09-01 00:35:36 | 農業・食品
+ 鳥インフルエンザ (H5N1): 8月中(統計月)は全国で発生はなかった(7月はThái Nguyên省の1村のみ)。

+ 口蹄疫: 8月中は7月に続き21日間以内の新たな発生はなかった。

+ 豚青耳病: 8月中に新たに11省で発生した。

南中部 Khánh Hòa省
中部高原 Đăk Lắc省、Lâm Đồng省
東南部 Rịa-Vũng Tàu省、Bình Phước省、Tây Ninh省、Đồng Nai省
メコンデルタ、Hậu Giang省、Cần Thơ省、Vĩnh Long省、Kiên Giang省

発病した豚の総数は180,210頭で、その内殺処分70,213頭
現在全国で24省で豚青耳病が発生しており、21日以内の新たに発生した上記以外の各省―

北部 Cao Bằng省、Lào Cai省
北中部 Nghệ An省、Quảng Trị省
南中部 Đà Nẵng市、Quảng Nam省
東南部 Bình Dương、Bình Phước省
メコンデルタ Đồng Tháp省、An Giang省、Sóc Trăng省、Tiền Giang省、Long An省、Bạc Liêu省

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と、いうことで鳥インフルエンザは収束しつつあり、口蹄疫も日本の宮崎県同様収束が確認される状況ですが、豚青耳病は猛威を振るっています。北部で最初に発生し、次第に南下するのは鳥インフルエンザと同様みたいです。

ベトナムの状況を見る限りでは、口蹄疫よりも豚青耳病の方が感染力も強く、かつ致死率も高いわけですが、そうすると宮崎県の29万頭もの殺処分というのは、本当に「感染を防ぐために必要な措置」だったのかどうか疑問に思えて来ます。「だって法律でそう決まってるんだから~」というのと「未感染地域の恐怖心」に支えられての殺処分だったように感じましたが。

タイニン省の豚青耳病感染は95町村中95町村に拡大し、全国的にも稀な100%を達成してしまいました。それでも省人民委員会主席が連日TVに出て中央政府に物申すってな状況は生まれてないようです。

8月30日までに省内では、8.279頭が殺処分され、発病は45.678頭で省内の全養豚数の1/5近くとのことです。

先日、豚の餌販売に関わる仕事をしてるベトナム人の友人とこのタイニン省の惨状を話題にしたところ「青耳病が流行ってると言っても全体から見れば致死率はせいぜい5%以下だよ」と商売に大きな影響はないためか冷めた反応でした。