那須与一伝承館(道の駅・那須与一の郷)
今日、6月15日は栃木県民の日。
県民の日は公共施設で無料の所がある。
那須与一伝承館は無料。 無料だから入館。
最初に扇の的劇場へ。
スクリーンへ映し出されたのは琵琶法師。
琵琶を奏でながら謳う。
《祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。》
那須与一が扇の的へ向かって弓を引き、鏑矢を放つ。
海に舞い落ちる日の丸の扇。
琵琶法師は語る。 「波間に落ちる扇は平家滅亡を暗示する」と。
波間に漂う赤い幟。 平家は哀れ。
法師は謳う。
《たけき者も遂にはほろびぬ、ひとえに風の前の塵に同じ。》
ベンベンベンと琵琶を鳴らして、幕となる。
展示室へ移る。
国の重要文化財、与一の太刀(複製)を観る。
本物は厳重に資料室へ保管してあるとのこと。
そりの大きい太刀だ。
馬上から片手で振り回し、敵の鎧の隙間を狙い、叩き切るという。
以前、機会があって太刀を持たせてもらったことがある。
ずいぶん重いものだ。
片手で振り回すには相当な体力がいる。
鎧兜は文献に沿って復元したものだ。
美しい形と色合い。 美術品のような武具だ。
屋島合戦図を観る。
美しく着飾った平家の女性が日の丸の扇を舳先に立て、射ってみよと挑発する。
射落とさんと波間に馬を進め、弓を引く与一。
しばし、源平時代の思いにふける。