スーパーでエビチリ弁当を買った。
これには、深いわけがあるのだ。
女房は今日も昼食を作らないと言う。
卓球で遊んできて疲れたから、お昼を作るのがいやだと言うのだ。
こんな時には、俺がお昼の用意をしてきた。
しかし、俺はこのところ、料理に失敗している。
先日はエビチリを作ったが、大失敗だった。
もやしオムライスも、食べられたものではなかった。
だから、俺もお昼を作る気になれない。
そこで、女房を連れてスーパーで弁当を探した。
エビチリ弁当を見つけた。
先日、俺が大失敗したエビチリがある。
俺はエビチリ弁当をかごに入れた。
女房は鶏肉の南蛮揚げのおかずだけだ。ご飯は家にあるのを食べると言う。
女房がエビチリを避けたのは、俺が失敗したエビチリを無理して食べさせられたからだろう。
エビチリアレルギーになったのかな。
家に帰って、弁当をチンして食べた。
エビはプリプリ感があって、とても美味しい。
ソースもピリッツとして美味しい。
俺が作ったエビチリとはまるで違う味だ。
弁当は税込み650円也。
ご飯とごぼうとミニトマト付きで、この値段だから、作るより買った方が安いようだ。
俺が作っても美味しい料理はできない。
俺は落ち込んだ。
悩んだ。
これからも料理を続けるべきか、
それともスーパーで買ってきた方がよいのかと。
俺は悩み、背中を丸め、腕で顔を支えた。
ロダンの考える人と同じポーズになってしまった。