雨がしとしと降り、冷たい風がビュービューふきつける、6時にはもう真っ暗な典型的なイギリスの11月の夕方です。
昨日、新装開店した近所のパブ、ジョリー・セイラー Jolly Sailor で夕食を食べました。
新装開店前のジョリー・セイラーは、住宅街にある典型的な「地元パブ」でした。
昔ながらのパブらしさはなく、日本の「ファミリーレストラン」のように 明るく親しみやすく、おしゃれとは言えない内装で、大音量のポップミュージックがかかり、サッカーの中継映像がたくさんのテレビ画面にうつしだされ....といったざわざわした雰囲気の現代的パブでした。
数年前以来しばらく閉店状態が続いていました。
その後 レストランパブ・チェーン店が経営を引き継ぎ、2か月前に思いっきりおしゃれな内装の ゆったりした雰囲気で食事ができる、グルメレストラン風コンセプトの「ビストロ・パブ」にさま変わりしました。
開店直後に行ってみた後、2度目です。
前回に引き続き、イギリスのパブならでは!のカーヴァリー carvery を注文しました。
カーヴァリーというのは、ローストしたさまざまな肉を、目の前で切り分けてお皿に盛りつけてくれる、イギリス独自のサービス・スタイルです。
(今、調べてみたところ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどのイギリス傘下のコモンウェルス諸国でも一般的だそうです)
イギリスのパブやホテルではおなじみですし、カーヴァリー専門のレストランも多数あります。
私は中華風ロースト・ポークをほんのちょっぴり(味見がしたかったので。甘辛タレを絡めたチャーシューのような味でした)と...
ロースト・ビーフ roast beef をとりわけてもらいました。
2種類あわせてちょうど1人前のポーションになるように調節してつけてくれたと思います。
他甘辛ゴマダレの中華風ロースト・ポークの他には、ピンクの切り口をさらすガモン gamon(塩漬けポーク、塩辛いどっしりしたハムのようなものです。日本で食べる機会がないと思います。おススメ)、ロースト・チキン、ロースト・ラム(コヒツジ)が用意してありました。
付け合わせの、ごく一部......
甘くないホットケーキミックスのような粉をゆるく水で溶いて、油をひいたくぼみのあるオーブントレイに流し込み オーブンで焼いた ヨークシャ・プディング Yorkshire pudding は本来はロースト・ビーフの付け合わせなのだそうですが、カーヴァリーではたいていの人がとっていきます。
私は切り分ける肉のすぐそばに積んであった特大サイズの出来立てのアツアツをもらいました。
付け合わせやソース類は好きなものを好きなだけ好きなだけとっていいのもカーヴァリーの特徴です。
ローストしたクージェット cuget(ズッキーニ)の輪切り、甘く炒めた玉ねぎ、マロー・ピー marrow peas という緑の豆をやわらかく煮てつぶしたマッシー・ピーズ mashy peas、本来は鶏肉の詰め物にする、パン粉とハーブをお湯でふやかして丸めてローストしたスタッフィング stuffing ...が写真に写っています。
他に、色鮮やかに煮たブロッコリー、ニンジン、チーズソースをからめてローストしたカリフラワー、煮たざく切りキャベツ、ブラッセル・スプラウト brussel sprouts(芽キャベツ)パースニップ parsnips(甘い白いニンジンのような根菜)そして、ローストの付け合わせにはなくてはならない外がこんがり、中がほくほくのロースト・ポテト roast potetoes が用意してありました。
グレイビー gravy (ソース類)各種。
右側手前が 一番一般的な、肉脂が溶け込んだこってりトロリとしたタイプです。
ペッパーコーン pepper corn というのはコクのあるホワイト・ソースに粒胡椒をはじめ様々なスパイスを混ぜ込んだイギリス特有らしい肉用のソースです(私はインスタントミックスを買ってきて作ります)
野菜だけ付け合わせにとったベジタリアンのために、動物の脂が一切含まれていない、小麦粉でとろみをつけたグレイビーも用意されています。
手前のクリーム色のポットに入っている付け合わせソースはそれぞれ、ラムに添える深緑色のミント・ソース、ポークに添える黄色いゼリー状のアップル・ソース、ビーフに添える白いとろみのあるホースラディッシュ・ソースです。
甘いチャツネ類(漬物)も各種用意されていました。
私のディナー(とりわけ例)
もっとたくさん盛り付けたいけどスペースがたりない!という場合は巨大なヨークシャ・プディングの中に詰め込むといいでしょう。
お腹いっぱい、十分楽しめたのですが.....
食後、デザートを食べ始めて間もなく、突然スピーカーから大音量でポップ・ミュージックが流れ始め「落ち着いて料理を楽しむ」雰囲気では全然なくなりました!!
「落ち着いて食事をする場所」になったはずのジョリー・セイラーで なんと 庶民パブの人気恒例イベント「クイズ・ナイトquiz night」が始まったのです。
庶民派ざわざわパブだったころの習慣は振り切れないようなのです。
夫が丁寧に「音量を少し下げてくれ」と頼んだのに「本日はクイズ・ナイトなのでご希望に添えません」というこたえ。
実際、話をするのも困難なほどの音量で、楽しかった食事の最後が残念な終わり方でした。
いまだにパブの恒例行事、週に一度のイベントを楽しみにやってくる地元の人たちがいるのでしょうし、私たちの好みに合わないからと言って文句をつけるのは筋違いなのかもしれません。
希望者の席にはテストのような問題用紙が配られます。
クイズを解くのに大音量のマイケル・ジャクソンやらデュラン・デュランなどのポップ・ミュージックは必要なのか!?
庶民派パブの雰囲気作りには不可欠なのかもしれません。
全問正解者には賞品が出るらしいのです。
クイズを真剣に解く人々。
堂々とスマートフォンでグーグルして正解を調べて書き込んでいる人がいっぱいいましたよ!
いいんでしょうか....よくないはずです。
注意されたとしても、トイレに入ってグーグルし続けるテもあるでしょう。
テーブルやグループごとに答を相談しあって、親睦を深め、わいわいやるのがクイズナイトのだいご味いのですが、インターネットで調べて解答するなんて意味ない!
落ち着いて食事のできるおしゃれな高級っぽいレストランでいたいのか、庶民派ざわざわパブとして地元の人々に親しまれ続けたいのかどっちかコンセプト(経営方針)を決めた方がいい!....と思います。
別の日の昼間に撮った、ジョリー・セイラーの写真です。
背後に大きな駐車場があります。
「え、お酒を飲むためのパブに車で行っていいの!?」と驚愕される日本人の方も多いでしょう。
いいのです、イギリスでは。
運転してきた人は酔うまで飲まない、自分の限度をわきまえ責任をもって楽しむという自己規律さえあれば特にお咎めなし、なのです。(自己責任といえるでしょうね)
昨日、新装開店した近所のパブ、ジョリー・セイラー Jolly Sailor で夕食を食べました。
新装開店前のジョリー・セイラーは、住宅街にある典型的な「地元パブ」でした。
昔ながらのパブらしさはなく、日本の「ファミリーレストラン」のように 明るく親しみやすく、おしゃれとは言えない内装で、大音量のポップミュージックがかかり、サッカーの中継映像がたくさんのテレビ画面にうつしだされ....といったざわざわした雰囲気の現代的パブでした。
数年前以来しばらく閉店状態が続いていました。
その後 レストランパブ・チェーン店が経営を引き継ぎ、2か月前に思いっきりおしゃれな内装の ゆったりした雰囲気で食事ができる、グルメレストラン風コンセプトの「ビストロ・パブ」にさま変わりしました。
開店直後に行ってみた後、2度目です。
前回に引き続き、イギリスのパブならでは!のカーヴァリー carvery を注文しました。
カーヴァリーというのは、ローストしたさまざまな肉を、目の前で切り分けてお皿に盛りつけてくれる、イギリス独自のサービス・スタイルです。
(今、調べてみたところ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどのイギリス傘下のコモンウェルス諸国でも一般的だそうです)
イギリスのパブやホテルではおなじみですし、カーヴァリー専門のレストランも多数あります。
私は中華風ロースト・ポークをほんのちょっぴり(味見がしたかったので。甘辛タレを絡めたチャーシューのような味でした)と...
ロースト・ビーフ roast beef をとりわけてもらいました。
2種類あわせてちょうど1人前のポーションになるように調節してつけてくれたと思います。
他甘辛ゴマダレの中華風ロースト・ポークの他には、ピンクの切り口をさらすガモン gamon(塩漬けポーク、塩辛いどっしりしたハムのようなものです。日本で食べる機会がないと思います。おススメ)、ロースト・チキン、ロースト・ラム(コヒツジ)が用意してありました。
付け合わせの、ごく一部......
甘くないホットケーキミックスのような粉をゆるく水で溶いて、油をひいたくぼみのあるオーブントレイに流し込み オーブンで焼いた ヨークシャ・プディング Yorkshire pudding は本来はロースト・ビーフの付け合わせなのだそうですが、カーヴァリーではたいていの人がとっていきます。
私は切り分ける肉のすぐそばに積んであった特大サイズの出来立てのアツアツをもらいました。
付け合わせやソース類は好きなものを好きなだけ好きなだけとっていいのもカーヴァリーの特徴です。
ローストしたクージェット cuget(ズッキーニ)の輪切り、甘く炒めた玉ねぎ、マロー・ピー marrow peas という緑の豆をやわらかく煮てつぶしたマッシー・ピーズ mashy peas、本来は鶏肉の詰め物にする、パン粉とハーブをお湯でふやかして丸めてローストしたスタッフィング stuffing ...が写真に写っています。
他に、色鮮やかに煮たブロッコリー、ニンジン、チーズソースをからめてローストしたカリフラワー、煮たざく切りキャベツ、ブラッセル・スプラウト brussel sprouts(芽キャベツ)パースニップ parsnips(甘い白いニンジンのような根菜)そして、ローストの付け合わせにはなくてはならない外がこんがり、中がほくほくのロースト・ポテト roast potetoes が用意してありました。
グレイビー gravy (ソース類)各種。
右側手前が 一番一般的な、肉脂が溶け込んだこってりトロリとしたタイプです。
ペッパーコーン pepper corn というのはコクのあるホワイト・ソースに粒胡椒をはじめ様々なスパイスを混ぜ込んだイギリス特有らしい肉用のソースです(私はインスタントミックスを買ってきて作ります)
野菜だけ付け合わせにとったベジタリアンのために、動物の脂が一切含まれていない、小麦粉でとろみをつけたグレイビーも用意されています。
手前のクリーム色のポットに入っている付け合わせソースはそれぞれ、ラムに添える深緑色のミント・ソース、ポークに添える黄色いゼリー状のアップル・ソース、ビーフに添える白いとろみのあるホースラディッシュ・ソースです。
甘いチャツネ類(漬物)も各種用意されていました。
私のディナー(とりわけ例)
もっとたくさん盛り付けたいけどスペースがたりない!という場合は巨大なヨークシャ・プディングの中に詰め込むといいでしょう。
お腹いっぱい、十分楽しめたのですが.....
食後、デザートを食べ始めて間もなく、突然スピーカーから大音量でポップ・ミュージックが流れ始め「落ち着いて料理を楽しむ」雰囲気では全然なくなりました!!
「落ち着いて食事をする場所」になったはずのジョリー・セイラーで なんと 庶民パブの人気恒例イベント「クイズ・ナイトquiz night」が始まったのです。
庶民派ざわざわパブだったころの習慣は振り切れないようなのです。
夫が丁寧に「音量を少し下げてくれ」と頼んだのに「本日はクイズ・ナイトなのでご希望に添えません」というこたえ。
実際、話をするのも困難なほどの音量で、楽しかった食事の最後が残念な終わり方でした。
いまだにパブの恒例行事、週に一度のイベントを楽しみにやってくる地元の人たちがいるのでしょうし、私たちの好みに合わないからと言って文句をつけるのは筋違いなのかもしれません。
希望者の席にはテストのような問題用紙が配られます。
クイズを解くのに大音量のマイケル・ジャクソンやらデュラン・デュランなどのポップ・ミュージックは必要なのか!?
庶民派パブの雰囲気作りには不可欠なのかもしれません。
全問正解者には賞品が出るらしいのです。
クイズを真剣に解く人々。
堂々とスマートフォンでグーグルして正解を調べて書き込んでいる人がいっぱいいましたよ!
いいんでしょうか....よくないはずです。
注意されたとしても、トイレに入ってグーグルし続けるテもあるでしょう。
テーブルやグループごとに答を相談しあって、親睦を深め、わいわいやるのがクイズナイトのだいご味いのですが、インターネットで調べて解答するなんて意味ない!
落ち着いて食事のできるおしゃれな高級っぽいレストランでいたいのか、庶民派ざわざわパブとして地元の人々に親しまれ続けたいのかどっちかコンセプト(経営方針)を決めた方がいい!....と思います。
別の日の昼間に撮った、ジョリー・セイラーの写真です。
背後に大きな駐車場があります。
「え、お酒を飲むためのパブに車で行っていいの!?」と驚愕される日本人の方も多いでしょう。
いいのです、イギリスでは。
運転してきた人は酔うまで飲まない、自分の限度をわきまえ責任をもって楽しむという自己規律さえあれば特にお咎めなし、なのです。(自己責任といえるでしょうね)