意見がまとまらない時の意思決定の方法

2016-02-09 13:48:43 | Weblog
意見がまとまらない時の意思決定の方法には以下のようなものがある。

(1)理詰めで説得する。
参加者が互いに論理的・理性的に議論し、ベストな結論を出す。
一見、優れているようだが、そもそも現実の理解にはあいまいさがあり、また、将来を完璧に予測することもできないため、言ってる本人は理性的だと思っていても、客観的にはそうでないことが多い。そもそも現実の問題で、客観的に正解があるケースは少なく、この方法で結論を出すのは困難である。

(2)力の強いものが決める。
暴力・権力・年功・序列・権威・能力等で優っている人の意見を優先する。集団にとってベストなものより、意思決定者にとって得をする結論になりやすい。

(3)先送りする。
将来良い解決方法が出る事を期待し結論を先送りする。先送りしても解決できないことが多い。

結局、(1)は幻想であり、(3)は現実に起きている問題が継続することから、現実的には(2)の方法で意思決定がなされる。

(2)において入手可能な「力」として、「権力」は非常に価値があるにも関わらず、穢れたものとして忌避されたり軽視されることが多い。ヒエラルキーのある社会において、「出世」は権力入手のための重要な過程であるが、マイナスイメージのため多くの人が出世しないことを望むという不思議な社会となっているが、出世しない人は物凄く損をしている(経済的、精神的満足度が低い)事を理解した方が良い。
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日銀はいい加減に失敗を認めろ

2016-02-09 11:00:01 | Stock
アベノミクスにより日銀が目指したものは下記の3点である。
(1)円安誘導
(2)期待インフレ率アップ
(3)金融機関の民間への貸し出し向上
これらについて考察する。

(1)円安誘導:そこそこ効果はあったと思われる
通貨の変動は、貿易収支の影響や、実質金利差等、複数の説があるが、2012-2014年にかけては原発停止による貿易収支の悪化と、消費増税による物価上昇による実質金利の低下(実質金利=名目金利-物価上昇率)の両方が発生したため円安への力が働いた。日銀の量的緩和が円安進行に効果がなかったと断定する事はできないが、効果があったと断定することもできない。

(2)期待インフレ率アップ:効果なし
人口減少により住宅・物が余り、常に供給が需要を上回る事がデフレの原因であり、そもそも金融緩和では解決できない。

(3)金融機関の民間への貸し出し向上:効果なし
そもそも貸し手の問題でなく借り手がいないので、いくら金利を下げても民間への貸し出しは増えない。よって設備投資も増えない。

結局、壮大な実験を行った結果、どれも効果がなかったため、禁じ手としてのマイナス金利を導入したのだが、いくら日銀がお金を出しても、民間が資金を必要としていないのだから、空回りするだけである。

とにかく、資金需要を作り出さなければならないのだが、マーケットが縮小傾向にあるのだから、民間任せでは絶対に需要は増えない。

現在、人口減少と高齢化で空き家が増え、さらに景気低迷で街が歯抜け状態になるという大問題を国全体で抱えているのだから、コンパクトシティに基づく都市計画を作成し大規模な都市改造を行えば、経済も動くし国民の生活も豊かになり安全性も高まる。日本をどうしたいのか、あまりにも戦略がなさすぎる。
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