バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生

2016-03-31 11:22:02 | Movie
事前情報なしでみたため、ジャスティスの誕生という邦題から、正義とは何かみたいなノリを想定していたが「ジャスティス・リーグ」の誕生というダブルミーニングになっていた。
マンオブスティールでのど派手なバトルで街に膨大に被害を受け、社員も傷つけられたバットマンがスーパーマンを倒そうとし、そこにレックスルーサーの暗躍が加わり、スーパーマンとバットマンとの死闘が行われる。
昔の東宝アニメでは、マジンガーz対デビルマンのようなタイトルでも、結局は和解し地球制服を狙う悪の親玉と共闘するというのがお約束だったが、本作でも当然のことながらスーパーヒーロー同士が最後まで戦うわけはない。なのでストーリーがどうこういうのは野暮な話で、能力的に劣るバットマンが、いかにスーパーマンと戦うかが見どころだが、お約束のクリプトナイトのよる弱体化を、もうひとひねりして欲しかった。
全体的にちょっと長すぎる、映像が暗すぎるというの難点だが、ピンチに駆けつけるワンダーウーマンの登場シーンはヒーローものお約束の熱い展開でよかった。
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のすりの巣

2016-03-28 12:13:15 | Book
これを百舌シリーズといってよいのだろうか?
当然百舌は出てこないし、第一作目の人物もシリーズ途中でかなり殺されているため、二人しか出てこない。
流石に文章は読みやすく、時間つぶしのエンタメとしては十分なのだが、一作目のようなインパクトは無かった。
登場人物をどんどん殺してしまったのが、その作品単体で観ればストーリーを盛り上げることになっても、シリーズとして続けるには裏目に出ているのではないか。
死んだ人間を生き返らせるわけにもいかないし、百舌シリーズを続けるのは難しそうだ。

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裏切りの日日

2016-03-15 10:21:49 | Book
MOZU エピソード0という位置づけの作品。
主役3人は出てこないが、津城警視正は登場するので世界観を共有している。
密室殺人ミステリーと、正義か悪かわからないミステリアスな主人公像等が面白い。
後の作品と比べるとスケール感は小さいが、本作によりMOZUシリーズが始まったと考えると非常に有意義な作品である。

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アーロと少年

2016-03-15 10:15:25 | Movie
3Dにて視聴。
恐竜と少年の物語というと、少年が主人公で恐竜がパートナーが普通で恐竜の気持ちは少年はわからないが少年の気持ちは恐竜に伝わるというパターンが一般的だが、本作では恐竜が主役で少年がパートナーであり、恐竜の気持ちは視聴者に言葉として伝わるが、少年が何を言っているのかはわからないという、一般とは逆の非常にユニークなつくりとなっている。
恐竜の顔の造形がいかにもアメリカンアニメーション的であまりかわいくないのだが、背景の自然描写が実写以上に写実的で非常に美しく、観ているだけで癒される。
恐竜と人間との感情が言葉なしで交差するシーンは本能に訴える感動があり、エンディングのKiroroのマイフレンズが流れたとたんに号泣してしまった。
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インサイダーズ/内部者

2016-03-15 09:46:57 | Movie
悪徳政治家、悪徳企業会長、悪徳ジャーナリストの鉄の三角形を脅そうとし、逆に破滅させられたチンピラの復讐劇。
イビョンホン演じるチンピラも本来はどうしようもない人間なのだが、彼が演じると魅力的で、何故かヒーローに見えてしまうあたりが役者の実力なのだろう。
全体的に長く若干だらだらとした展開が続くが、逆に、ラストの怒涛の展開がスピード感が上げる効果がある。
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オデッセイ

2016-03-15 09:37:27 | Movie
名作「火星の人」の映画化。
火星探査ミッション途中で事故にあい、ただ一人火星に取り残された宇宙飛行士の食糧もなく、通信設備も壊れた絶望的状況の中での火星でのサバイバルを描く。
原作が面白いのでもちろん映画も面白いのだが、上映時間2時間越えでも駆け足感あり。これはもう10時間ぐらいの映像にしないと満足できない。
火星のリアルな映像化は素晴らしく、本当に火星に行ってもきっとほとんど同じ景色が眺められるのだろう。
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保育園問題を考える

2016-03-11 11:11:53 | Weblog
◇分析

保育園に入れるかどうかが大問題になっているが、お金の動きから考えてみる。

・保育園の経費については、地域差があるが約30万/月とする。
・保育士が面倒を見る子供の数を3人とする。
・家庭の負担を2万とする。

以上から、
・保育士一人当たりの売り上げは、30*3 = 90万/月
となるが、給料は20万/円以下とすると売上高人件費率は約22%となる。仕入れコストのかからない業界としては非常に低い。

また、子供を二人預けることが出来てフルタイムで働いた場合と、専業主婦として子育てする場合を比較すると、
・フルタイムの受益
補助金:(30-2)*2 = 56万/月
収入:30万円/月
となり、計算上は月あたり86万円専業主婦よりも得をする計算となる。また、補助金が収入を上回っており、直接給付した方が結果として費用が掛からず、結局のところ、企業が労働者を効率的に働かせられるよう、間接的に企業支援をしている事になる。

つまり、保育園のコスト構造がおかしいことと、あまりにも補助金が大きすぎて保育園を利用しなければ損なため、いくら作っても追いつかない。また、保育園利用者と非利用者の格差が激しく、著しい不公平となっている。

◇上記を踏まえた保育園問題に関する私案

(1) 育児コストの掛かる3歳児以下の保育は公的機関では受け付けない。就業できないことに関する問題は直接給付により担保する。収入制限を設け、3歳児以下の家庭には最大20万円/月を支給する。概算費用は、10万世帯 * 20万/月 * 12 = 2400億/年。
(2) 保育園は完全民営化し補助金は撤廃する。合わせて、4から6歳児のいる家庭には一人当たり一律5万円を支給する。概算費用は、300万人 * 5万/月 * 12 = 2兆円/年。

国地方合わせて保育園に総額どの程度の補助金が流れているか正確な統計データがなく不明だが、数千億程度の補助金が削減できると思われ、預入年齢を制限し完全民営化することで、保育園の経営も効率化透明化でき、また、3歳児以下は家庭で育てることを推奨することで保育園需要自体も減る。

そもそも、子供を預けて働くことの受益者は、利益を得る企業と収入を得る労働者なのだから、本来は企業内に保育所を設置し、費用は企業と労働者で折半するのが筋だろう。また、子供を預けて得る収入よりも、公的補助の方が大きいというのは合理的でなく、青天井で公的に負担するのは根本的におかしい。

とにかく何よりも重要すべきは公平性で、行政が格差を作り出す事は許されないし、受益者負担の原則を曲げるべきではない。少子化対策を名目に余りも歪んだ状態となっているのではないか。
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容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別

2016-03-02 10:14:37 | Book
ジョン・ダワーの日本の戦後に焦点を当てた「敗北を抱きしめて」が面白かったので、戦時中を題材にした本作を読んでみた。
戦争中の虐殺とも言える大量の死傷者の原因の背景として、人種差別を主原因として論旨展開をしている。確かに、米国による日系人の強制収用や、日本の東南アジア諸国の差別的な支配体制には、人種差別の側面もあるだろうが、戦争被害が拡大した主要因として感覚の麻痺が大きいのではないだろうか。

本作を読んでいても、最初の方は戦闘地域での膨大な被害や残酷な虐殺行為を集中して読んでいたが、延々と同じような話が続くと正直だんだんと飽きてしまい、どんどん斜め読みになっていく。結局、実際の戦争でも最初は違和感を覚えていても、エスカレートしていくうちに気にならなくなり、被害が爆発的に増えたのではないか。

現代人の視点からだと、ポルポトやナチスの虐殺を尋常でない事柄のように取り上げるが、死傷者数だけ見れば、日本もアメリカも大戦中に何十万、何百万と殺しており、大戦中は被害者だった東アジアや東南アジア諸国でも同じような事をしているし、当時の人口を考えるとローマ人のカルタゴや、スペイン人の南米での行為なども大虐殺であり、結局、どの時代のどの国でも一度スイッチが入ったら止まらないのだろう。

逆に不思議なのは、大戦でこれだけの被害があったアジア地域、特に日本を中心とする地域が平和になったこと。中東やバルカン半島で常に小規模な戦闘やテロが慢性的に行われている事を考えると、太平洋戦争の原因となった日本人が、戦後、他国の軍隊に誰も殺されないという状況は、異常ともいえるぐらい安定している。いくら戦後体制が変わったといっても、東南アジア諸国からの日本人へのテロや、未だに占領体制となっている在日米軍に対し、日本人からアメリカ人への大規模抵抗活動があっても、本来不思議ではないのではないか。

反日教育を強化している中国でさえ、せいぜい大規模デモが起きた程度で、建物は壊されたり略奪されたりしても人的被害がない等、戦時中の殺し合いに比べれば児戯にも等しいだろう。また、普通に考えて殺したいほど憎い国の物は買わないだろうから、爆買いする中国人に至っては、日本はただ高品質な物を売っている国というだけの位置づけなのだろう。

結局、被害者側が国を挙げて戦争教育をしてプロパガンダを繰り返しても形骸化していくのだから、加害者側の日本で戦争の記憶を留めようとしても、とうてい無理があるのではないか。

容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別 (平凡社ライブラリー)
容赦なき戦争―太平洋戦争における人種差別 (平凡社ライブラリー)ジョン・ダワー John W. Dower

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