光の王

恒星間移民が可能となった未来。

インド神話をモチーフに人々を支配する支配者層に、仏陀の教えを武器に反乱を起こすサム。各々のキャラクターたちは、インドの神々の能力を武器として戦う。

設定は面白いが、とにかく読みにくい。

神話を気取った思わせぶりでわかりにくい文章でそれっぽい雰囲気を醸し出しているが、ストーリー展開は唐突で、全く話の進まない前半に対し、終盤はものすごい駆け足で終わる。

才能のある映画監督が映像化したら、大化けしそうな作品。

光の王 (ハヤカワ文庫 SF 625) ロジャー ゼラズニイ 早川書房

 

オッペンハイマー

この作品がアカデミー賞に相応しいのかどうかは疑問だが、アメリカ人の自国の歴史を検証する姿勢は他の国とは一線を画す。

冷静に、可能な限り真実を追求しようとすることが、アメリカの国力を維持し、未だに世界一の大国ならしめているのだろう。

ただ感情的にしか歴史を振り返らず、都合の悪いことには目をつぶる日本とのなんという違いなのか。アメリカの植民地から脱却するのに、あと５００年は無理そうだ。