笑いを売った少年

誰もが幸せになるような笑い方をする少年トム。どんな賭け事にも勝てる力とひきかえに自分の笑いを売ってしまうが、売ってしまった笑いがどんなに大切な物かを知り、笑いを取り戻すための旅にでる。
ファンタジーとしての物語の面白さと、人間の醜い部分と良い部分を直球勝負で描いており、ケストナーやエンデと同じ雰囲気を持っている。

笑いを売った少年
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声をかくす人

リンカーン暗殺の背景と、暗殺事件後に犯人として捕らわれたメアリーサラットの裁判と処刑について、アメリカ人でも知られていないエピソードについての映画である。
メアリーサラットは犯人たちが陰謀を相談したとされる下宿の女主人だが、事件に早くケリを付けたい北軍の指導者たちが、結論ありきで強引に裁判を進めて行く。そして、北軍の英雄として活躍したフレデリックエイキンが、サラットの弁護士とし無実を確信し尽力するが、サラットの有罪を望む社会によって潰されていく。
この事件に限らず、アメリカは負の歴史があっても、それと真剣に向き合う人たちがいることが本当にすごいと思う。過去の失敗と向き合えない日本の島国根性はどうにかならないものか。

ヱヴァンゲリヲン 新劇場版：Ｑ

タイトルが「Q」という時点で嫌な予感がしたが、やはり何がなんだかさっぱりわからず、途中で寝てしまった。
いったい作り手は何をしたいのだろうか。

東京コンフィデンス・ゲーム

前作のマッカーサーの刺客は、正直いまいちだったが、本作はデッドラインに匹敵する快作。
全てを失った元銀行員の主人公が、乗っ取られた亡くなった父親の起こした会社を相手に、ニセの企業買収を仕掛け20億を騙しとろうとする。
小心者の詐欺師や、アル中の会計士、仕事のない声優等、負け組の仲間を集めて、一歩づつ計画を進めていくが、その過程で仲間達のそれぞれの才能がどんどんと発揮されて行く過程に爽快感がある。父親の不審な死の背景や、会社を私物化する経営者たちや、不当に評価の低い古参の社員たちの秘密の行動等、たくみにはられた伏線がラスト一気に収束していく過程は、読み始めたら止まらなくなった。
映像化に向いた作品だと思うので、ドラマか映画になれば、もっと知名度が上がると思うのだが。これだけのレベルの作品・作家が無名なのは惜しすぎる。

東京コンフィデンス・ゲーム
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００７ 白紙委任状

ディーヴァー節のボンドだが、若いころのやんちゃなボンドといった雰囲気で、往年の映画シリーズのような、飄々としたいぶし銀のようなボンドとは違和感がある。
元のフレミングの原作を読んだことがないので、こっちの方が近いのかもしれないが。
ディーヴァー作品のノリは普段通りで、お約束のどんでん返しもあり、読みやすかった。

００７　白紙委任状
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シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語

シルク・ドゥ・ソレイユは、10年以上前に、一回だけ見たことがあるが、斬新な演出と人間離れした動きで非常に感動した。
3Dの映像は綺麗だったが、やはり生で観たいと思った。

パームコーブでの皆既日食

パームコーブ海岸沿いにて、皆既日食を観ることができた。
朝5時半に起き、6時過ぎにホテルの外に出ると曇っており、今回は駄目かと思ったが、6時半ぐらいにだんだんと雲が晴れて、ばっちり皆既日食を見ることができた。皆既の時間帯には、星を観ることもできた。

ホテル隣のカフェが、オープンテラスの席に座っても良いとのことで、テラス席でラテを飲みながら優雅に観測した。トルコ、杭州、パームコーブと3回全て見ることができており、人生の他に使うべき運を全て使い切っているようだ。

さすがにコンパクトデジカメで日食写真を撮るのは限界があるが、急速に暗くなっていく周りの変化などは、やはり肉眼で観ると大違いで、一生のうちに観られるだけ観ておきたいと思う。

アルゴ

まさに、事実は小説よりも奇なり、を示す奇想天外な人質救出作成。
映画なので、当然誇張した表現はあるだろうが、それを差し引いても緊迫感が只者ではない。
偽映画を作るという映画を作るというのも面白い。

伏 鉄砲娘の捕物帳

里見八犬伝をモデルにしたライトノベルの映画化だが、イマイチ面白さがわからなかった。

死ねばいいのに

無礼な男が死んだ女のことを聞きに関係者をたずねてくる。
ただそれだけの話だが、無礼な男と関係者との禅問答のような会話が続くうちに、関係者たちの取り繕った外見が引き剥がされ、本音が引き出されていく過程が面白い。

死ねばいいのに
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