ブラック・レイン

2014-07-28 19:51:24 | Movie
ずっと見たいと思っていたが、午前10時の映画祭にてやっと見ることができた。
外国人の監督が撮ると、とんでも日本になることが多いが、本作はかなりまとも。アメリカロケと思われるシーンで、日本人役を他の東洋人が演じて日本語が変になっているところは違和感があるが、日本ロケの部分は全く違和感なし。
高倉健は脇役になっても、出てくるだけで存在感があり、松田優作の悪役は鬼気迫るものがあり、素晴らしい。アンディ・ガルシアが殺されるシーンは鳥肌モノ。マイケル・ダグラスが、シーンによってとんでもなく強かったり弱かったり、強さが安定していないところは違和感があった。
松田優作の声が、松田龍平にそっくりなのが、やはり親子だと思った。
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GF*BF

2014-07-25 20:29:41 | Movie
1985年から2012年までの、台湾を舞台にした、男二人、女一人の、友情と愛情の物語。
いまいち、台湾のそれぞれの時代の空気が伝わってこず、主役3人にも、役者が熱演している割には感情移入できず、どこが面白いのか全くわからず、途中で何回か意識を失っていた。
これは、日本人には背景となる文化的な情報量が少ないため、この映画の良さがわからないということなのだろうか。台湾人が観たら面白いのだろうか。それとも、国による文化の背景は関係なく、単に自分に理解するセンスが無かったのだろうか。
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マイ・リトル・ヒーロー

2014-07-25 20:11:59 | Movie
国家プロジェクトのミュージカルのオーディションが開かれ、五組の主役を目指す子どもと音楽プロディーサーが優勝を目指して競うことになる。人数合わせのために選ばれた三流の嫌味なプロデューサーと、フィリピン人の母親を持つ少年がタッグを組み勝ち進んでいくが、日本と同様、血筋が重要視される韓国で、少年の優勝を阻むための圧力がかけられる。
ベタなサクセスストーリーだが、子役の熱演と、嫌味なプロデューサーが心を入れ替えていく過程で、涙腺が爆発して後半は泣きっぱなし。怪しい彼女もそうだが、韓国映画は泣かせる作品を作るのがうまい。
日本映画も昔は「砂の器」のように素晴らしい作品を作っていたにも関わらず、最近の作品はレベルが落ちている。映画も含め、国力が全体的にピークを過ぎてしまったのだろう。復活するには50年ぐらいかかりそうだ。
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ラバー・ソウル

2014-07-25 20:04:25 | Book
読んだ瞬間に、叙述トリックを使った作品だとわかってしまい、どんでん返しが起きるとすると、消去法で真犯人は一人しかありえず、やっぱりという感じだった。
ミステリーは、基本的なパターンはあらかた出きってしまっているため、トリック以外でいかに面白くするかが勝負だが、本作はビートルズのアルバムをテーマに章立てされており、ビートルズに興味のない自分には面白さが十分理解できなかった。ビートルズ好きだったら面白かったかもしれない。

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ダイバージェント

2014-07-21 19:25:25 | Movie
性格テストにより所属するコミュニティ(無欲、高潔、博学、平和、勇敢)が決まる近未来で、「無欲」の両親から生まれた、性格テストで性格が判定できない「異端」の主人公が、「勇敢」のコミュニティに入って活躍する。
ハンガー・ゲームといい、本作といいアメリカ人の若者が観ると面白いのかもしれないが、いまいち面白さが良くわからなかった。ハンガー・ゲームもそうだが、近未来に戦争が起きた後の、得られた平和な世界を守るために摩訶不思議な秩序が支配する世界感が、どう考えても無理がある。
稚拙なプロットとは逆に、出演する若手の役者陣はかなり頑張っているので、若手の役者の登竜門として、日本の仮面ライダー的な位置づけなのかもしれない。
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渇き。

2014-07-16 18:47:21 | Movie
下妻物語、嫌われ松子の一生、告白とヒットを続けてきた中島哲也監督作品なので期待したが、つまらなかった。
製作者の意図としては、失踪した娘の行方を元刑事の父親が追いかける過程で、優等生だった娘の残酷な裏の顔が徐々に明らかになり、日常に潜む恐怖感を描きたかったのだろうが、役所広司扮する父親が、殴られ、蹴られ、銃で打たれと、普通なら死ぬようなバイオレンスシーンが延々と続くにもかかわらず、ゾンビのような生命力で何度も立ち上がるため、ほとんどギャグに近い映画だった。役所広司の熱演を活かせていないのがもったいない。
また、登場人物が多すぎて人物の背景が描く前にすぐ死んで行くため誰が誰なのか良くわからず、更に時系列を入り乱れた演出を使っているため、ストーリーに入り込めなかった。
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ブロードウェイの戦車

2014-07-16 10:57:15 | Book
矢作俊彦、司城志朗コンビの第2弾だが、前作の「暗闇にノーサイド」にあったスピード感が無い。一言で言えば、傭兵部隊がマンハッタンのマンションからある絵を盗む、というシンプルな話が、全くストーリーが進まずにひたすら武器の説明が延々と上下2巻に渡って続き退屈だった。
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怪しい彼女

2014-07-14 22:47:11 | Movie
意地悪で口やかましい婆さんが、不思議な店で20歳の若い女性になり、歌手を目指すという、プロット自体はそれほど目新しさがないが、主演のシム・ウンギョンの白熱の演技と素晴らしい歌唱力で、物凄く楽しい映画だった。
アナ雪もそうだが歌の力は大きい。

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砂の器

2014-07-14 22:35:38 | Movie
新・午前十時の映画祭にて鑑賞した。
40年前の映画であるため映しだされる日本の風景は当然古いが、役者陣の白熱の演技やスピード感のある画面展開など、映画自体に古臭さはあまり感じなかった。
作品の根底にはハンセン病の差別があるのだが、当時の日本社会にとっては切実な問題だったのだろうが、申し訳ないが実感があまりわかず犯行動機の切実さが良くわからなかった。
加藤嘉の迫真の演技は鬼気迫るものがあり、当時リアルタイムで観た日本人にとっては衝撃の作品だったことは想像できる。
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皇帝フリードリッヒ二世の生涯

2014-07-09 18:50:11 | Book
塩野七生は、主題が著者の好きな人物になると筆が乗ってくる。ローマ人の物語も、スキピオとハンニバルの戦いの巻やシーザーの巻は面白いが、主役がはっきりしない巻はいまいち面白く無い。
本作は、ヨーロッパ中世の個性的な皇帝、フリードリッヒ二世の生涯を、気持よく思いきり贔屓目に書いており、フリードリッヒ二世の魅力が伝わってくる。斬新な政策を次々と繰り出し、晩年に味方に裏切られる辺りは信長に似ているのかもしれない。
基本は先見性を備えた良い君主だったのだろうが、実際には感情的な人事や無理難題を押し付けたりして、かなり部下に恨まれていたのだろう。
信長や秀吉、フリードリッヒ二世、チェーザレ・ボルジア等の天才肌が、結局は志半ばで自分の築いたものが壊れていくのに対し、一見地味な家康が何百年にも渡り継続する体制を作った事が、いかにすごいかが改めて分かる。結局は、自分で何かをする人よりも、人を育てる能力に秀でた人の方が、真に社会を進めていくのだろう。

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