ヒストリー・オブ・ラヴ

ナチスから逃れるためポーランドからニューヨークに移住し、余命いくばくもない80歳のレオ。レオが60年前に書いた小説の登場人物にちなんで名づけれれたアルマは、自分の名前の由来となった登場人物を探しはじめる。

手に取るのが恥ずかしいタイトル。加えて読みにくい文章と起伏のないストーリー展開で、最後まで読み通すにはハードルが高いが、我慢して読み続けると、張られていた伏線が収束する終盤で一気に盛り上がる。

280ページ読むのに10日かかったが、ラスト50ページは20分で読み終えた。

ヒストリー・オブ・ラヴ
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チェンジリング

子供が行方不明になり、数ヵ月後、警察の捜査により戻ってくる。
しかし、子供は別人で、警察に再調査を依頼するが、ミスを認めない警察は、逆に母親を精神病院に閉じ込めてしまう。

1920年代とはいえ、信じられない実話が元になっており、どの国でも権力が腐るととんでもない事になる。しかし、牧師や医師、教師等、母親を援助する人も大勢いるところが、アメリカの凄さだと感じた。

片時も目を離せないほど、全てのシーンの密度が濃く、見ごたえがあった。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

老人として生まれ、年をとるに連れて若返るベンジャミン・バトンの物語。

出生の設定は奇妙だが、その後のエピソードは淡々としているため、2時間半をこえる上映時間が、かなり長く感じた。人とは違った生まれでも、普通に生きたことを訴えたかったのかもしれないが、エンターテイメントしての盛り上がりにかける。

20世紀少年－第2章－最後の希望

漫画をどのように映像化するかが見所で、原作未読者は相手にしていないのは一作目と同じ。
第3章ではオリジナル展開があるのだろうか。このままでは、映画としての魅力はなく、単なる漫画の映像化作品で終わってしまう。
役者陣は頑張っており、原作のキャラクターに激似の役者が今回も揃っている。

栄光なき凱旋

第2次大戦に翻弄された日系人を描いた大作。

ノンフィクションじゃないかと思わせる歴史的事実をちりばめた圧倒的なリアリティで、一つの殺人事件によってつながっている3人の主人公の戦争に翻弄される人生が描かれ、作者の熱い思いが伝わってくる。

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誰も守ってくれない

こういう社会派作品をミニシアターではなく、きちんと全国に配給して上映したことには、製作もとの良心を感じる。

主役の佐藤浩市もいいが、松田龍平のアウトローな刑事や、柳葉敏郎の複雑な心情の表現など、役者陣がかなり頑張っている。音楽も良く、最近の邦画のレベルは高い。

００７／慰めの報酬

007シリーズはTVの吹き替えしか観たことがなく、初めて映画館で観た。
先週TVでやっていた、ユア・アイズ・オンリーとは、主人公のキャラが全然違う。

ユア・アイズ・オンリーの007は、抜け目がなく余裕があり、雑魚は軽く倒し、行動にもユーモアがあるが、こちらは、力ずくでの解決が多く、行動にも余裕が無く、ただの殺人鬼のようになってしまっている。

役者やスタッフの違いも当然あるが、設定上では、こちらの方は、00ナンバーになったばかりで、スパイとしては、まだまだということか。