プリデスティネーション

タイムパラドックスものだが、複雑な構成と意外な真相にたどり着くまでの、シナリオが非常によくできていた。

靴職人と魔法のミシン

魔法のミシンで修理した靴を履くと、靴の持ち主に変身できるというアイデアは面白いが、せっかくの変身スキルをあまり有効に活用できていないところが惜しい。
コメディ路線に吹っ切るか、ハートウォーミングに話にするのか、サスペンスにするのか、立ち位置を明確にして、的を絞ったほうが面白かったのではないだろうか。いかにも低予算な、ちょっといい話のミニシアター系に作品になってしまっている。

催眠 完全版

今更ながら、松岡作品を初めて読んだが、20年近く前に多重人格と催眠療法を取り入れたミステリーは斬新だったに違いない。
カウンセラー、後催眠と連続で読んだが、今読むとさすがに話が見えてしまうので、出版当時にリアルタイムで読みたかった。

催眠 完全版 (角川文庫)
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トゥモローランド

アイアンジャイアント、ゴーストプロトコルのブラッドバード監督作品。
予告編では、ディズニーの残した謎が云々ということで敬遠していたが、実際の本編を観るとディズニーとは全く関係なく、良質なファンタジーだった。
劇中に出てくる年を取らない謎の少女を演じる「ラフィー・キャシディ」が魅力的で、アクションシーンの切れも良く、キックアスのクロエグレーズモリッツを彷彿させる。最近の子役は凄い。

マッドマックス 怒りのデス・ロード

凝ったストーリーも、かんがえさせるメッセージもなく、ただ狂気と疾走を2時間描き続ける。同じ監督が、デイブやハッピーフィートとマッドマックスという両極端の作品を撮っており、また、それぞれの完成度がどちらも高いというのが、人間の不思議さを感じる。

奇跡の2000マイル

3頭のラクダ、一匹の愛犬とともに、オーストラリアの砂漠を単独で横断した女性「ロビン・デヴィッドソン」の実話を基にした物語。
映画では、砂漠の横断をたんたんと描いているが、3000Kmの単独横断は尋常ではないだろう。砂漠を渡り切ったインド洋のシーンがきれいだった。

バケモノの子

細田作品は全部劇場で観ているが、今回は今一つ。
人間の子供が、バケモノに弟子入りするというシチュエーションだと、バトルものを期待するが、修行して強敵を順に倒していくバトルものとしての王道ストーリーがなく、なんのために弟子入りしているのかわからない。ラストのバトルもあまりに唐突で、全体的に構成がバラバラな印象を受けた。

インサイド・ヘッド

それなりに面白いが、ピクサーの過去作品には劣る。
頭の中の感情を主人公にしていて、最初「喜び」が主要な役割を担っているが、終盤「悲しみ」の重要性が語られる過程は良くできている。
しかし、「びびり」「怒り」「むかむか」が活躍するシーンがほとんどなく、途中で出たキャラの伏線の回収できておらず、シナリオの完成度が今一つ。また、冒頭で親子の写真をバックにドリカムが流れるシーンは非常に違和感があった。本作は、アニメーションそのものの面白さをうまく追及できていないと感じた。

ターミネーター：新起動 ジェニシス

サラを抹殺するためにスカイネットが過去にT8000を送り、サラを守るためにジョンコナーがカイルを過去に送るまでは、過去シリーズを踏襲。
しかし、カイルが過去に行くと、すでにサラがターミネーターと戦う準備をしており、何故か、今までの歴史と変わっていて、T8000、T10000、新型ターミネーターが入り乱れて、スカイネットの起動を巡り戦いが始まる。
話がごちゃごちゃしていて良くわからず、誰が歴史を変えたのかわからず、新型ターミネーターの特徴も何がなんだか良くわからない。とにかく内容が消化不良な状態で、ひたすらドンパチやっていて、ターミネーター１の恐怖や、ターミネーター２のワクワク感が無かった。

コードギアス 亡国のアキト 第4章「憎しみの記憶から」

当初4章で終わるはずだったが、一章追加となったため、ラスト前のエピソード。
完結篇は来年2月予定なので、その頃には話を忘れているだろう。
惰性で観ているが、全て完結してから観るのが正解だった。
シンのギアスや、なぜ一族を殺したのか、レイラのギアス等の謎が、ここまで引っ張ってもわからず、最終話だけですべて解決できるのだろうか。投げっぱなしで終わりそうだ。