生存者ゼロ

『このミス』大賞とのことで、なんか凄そうだと期待して読んだが、読んでいるうちに文章がプロのものとは思えず、アマチュア発掘用の賞だったことを後から知った。
原因不明のパンデミックが発生し、北海道沖の基地が全滅する。その後、感染が北海道の小都市へと飛び火し、次々と被害が拡大していく。そして、札幌に迫る壊滅を防ぐために自衛隊が出動するというプロットは面白いのだが、ステレオタイプ描写の無能な政治家によって被害が広まり、それに対抗して独自で活動する自衛隊員の主人公チームという構図があまりにもひどすぎる。主人公チームに魅力がなく感情移入できず、政治描写にも全くリアリティがない。パンデミックの原因・対策ともにご都合主義で、突っ込みどころが満載。

大賞選考の理由で、高野和明の「ジェノサイド」に匹敵と言っているが雲泥の差。全く比較にならない。こういった賞を取ってデビューし、その後、何年も生き残っているプロの作家は、やはり凄いのだと感じた。

生存者ゼロ (『このミス』大賞シリーズ)
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ミッション：インポッシブル／ローグ・ネイション

ミッションインポッシブル第5作目。
トムクルーズのアクションは見事で、序盤の飛行機のスタントや、中盤のバイクアクションは驚異的。
シリーズ恒例の密室侵入は水中シーンがCG合成に見えていまいちだった。ギミックも少なく、心理戦メインのため、ワクワク感がいまいちだった。

戦場ぬ止み（いくさばぬとぅどぅみ）

沖縄の基地問題がここまで切羽詰っているとは恥ずかしながら知らなかった。
日本政府は真剣に問題意識持たないと、とんでもないことになるのではないか。
今は、地元の警察や海上保安庁などは、上からの（日本政府からの）命令に従って反対派を抑えているが、結局、反対派も抑える方も地元の人間同士で対立しているわけで、どう考えたって好きでやっているわけではないだろう。
ここまま対立がエスカレートして、万が一、人命に関わるような事態になり、地元民か本土か、究極の選択を迫られたら、内乱になってもおかしくないんじゃないか。
また、辺野古が単に普天間の代理ではなく、基地として数段上のものを作ろうとしていることが良くわかった。

コンフェッション 友の告白

仲の良かった幼馴染3人組が成長し、とある出来事から関係が破局するという良くあるプロット。
「新しき世界」のスタッフということでかなり期待したが、悪くはないが絶賛するほどではないという感じだった。他のスタッフが同じでも監督が違っていることが大きいようだ。

フレンチアルプスで起きたこと

評判が良いようなので観てきたが退屈だった。
家族でフレンチアルプスにスキーに行ったノルウェー人一家。ある出来事を境に夫婦間で感情がもつれていくが、ひたすら淡々と話が進み、いったいどこが面白いのかさっぱりわからなかった。

人生スイッチ

6つのブラックジョークの短編だが、物語に起伏がなく全体的にもう少しひねりが欲しかった。