誰か ----Somebody

今まで読んだ宮部作品に中で、一番つまらなかった。
火車や模倣犯などは、徹底的なリサーチに基づく迫力とメッセージが十分感じられたが、他の仕事の合間に書いたんじゃないかと思うぐらい、訴えるものが全くない。宮部作品のクオリティを求める人にはすすめない。

誰か ----Somebody
	宮部 みゆき 実業之日本社 2003-11-13 売り上げランキング : 283347 おすすめ平均 なぜ「誰か」？ 冗長なので主題がぼけてしまっている 私は好きですね、こう言う作品は。 Amazonで詳しく見る by G-Tools

コールモンスター

非常に良く出来たフリーソフト。

結構昔からあるようだが、最近存在を知り、コールモンスター、コールモンスタープラス、コールモンスターエンブレムと、連続でプレイしてしまった。

ルールは単純だが、戦略性が高く、うまくモンスターを組み合わてクリアーした時に爽快感がある。

コールモンスタープラス、コールモンスターエンブレムとだんだん難しくなるが、最終作のコールモンスターエンブレムは難易度が高すぎる。

勝てる組み合わせがかなり限定され、ほとんど総当りを試すことになるが、ラスト近くでは、通常の組み合わせではどうやっても勝てない。作者サイトの攻略情報なしでは解けなかった。

コールモンスター作者ページ

ダイスをころがせ!

会社をリストラされた主人公が、高校時代の友人から、衆議院選挙に出馬するため選挙を手伝って欲しいと頼まれる。無党派候補として組織に頼らず、昔の同級生の力を借り手作りの選挙で挑む。

ポスターを貼って良い期間や枚数、印刷時の値段、選挙カーのレンタル料金、献金の処理など、普通の人が選挙に立候補する時に、どんな作業をするのか、費用はどれくらいかかるか、選挙制度がいかに既存政党に有利になっているか、等が細かく描写され、友人の立候補の動機も、既存政党への不信感から理想を求めて立候補するなど、リアリティのあるストーリーとなっている。

キムタクの朝倉総理のようなドラマティックな展開はないが、なんだかんだいっても、どんな候補も選挙では苦労して立候補しているんだと思うと、投票に行こうという気にはなる。

ダイスをころがせ!〈上〉 (新潮文庫)
	真保 裕一 新潮社 2005-04 売り上げランキング : 207910 おすすめ平均 選挙ものの小説 エゲツない妨害続出！それでも楽しく読める！ それでも俺たちは選挙に出る！ Amazonで詳しく見る by G-Tools

インクレディブル・ハルク

今一の評判だったが、結構面白かった。

ハルクになるまでの説明が、もの凄い駆け足のため、超人ハルクを知っている人を前提にした作りとなっている。

ドラゴンキングダムとは正反対に、ハルクの戦闘シーンは全てCGで生身の人間のアクションの凄さは全くないが、アニメとして割り切って見ると、結構頑張っている。バトル中に必殺技を叫ぶ等、今までのアメコミ映画とは違い、エンターテイメントに徹している姿勢が良い。

ラストバトルでの変身シーンが、あまりにあっけないので、敵をもっと非道にし、主人公の怒りのボルテージを上げる、ヒクソンとの修行シーンをもっと充実させ、ラストバトルでの必殺技につなげる等、もう一工夫があれば、ヒーロー物のアクションSFとしてヒット作になったかも。シンシティに出てくるような悪役は、子供も観る作品では難しいか。

最後に、アメコミヒーロー集結の予感のエンディングとなっているが、果たして実現するか？

スティーブ・ジョブズ神の交渉力

アップルの時価総額がグーグルを超えたらしい。

Macでこけ、アップルから追い出されNextで失敗した時は、ぼろくそに批判されたが、iPodで生き返ったため神になった。

世の中には、何故か自信たっぷりの人がいるが、何が彼らをそうさせたのか。自信満々なため、外にはめっぽう強いが、根拠のないはったりをかますので、直接関わるとたいへんな目にあう。そんな人たちの中で、最も強烈なのが、スティーブ・ジョブズなんだろう。

信念を持ったはったり＝神の交渉力。

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ダークナイト

なんだかんだで、バットマンは、旧シリーズも新シリーズも全て観ているが、やっぱり合わない。

他のアメコミヒーローと違いリアリティを追求しているが、根本的にこのスタンスは難しいのではないか。特殊メイクのジョーカーや、ありえない装備のバットマンでは、リアリティを追求しても無理がある。何発も殴ってもぴんぴんしているのに、銃撃戦で銃弾一発で即死とか、殺さずを貫いているが、カーチェイスシーンでは車をふっ飛ばしているとか、リアリティをそぐ箇所が多すぎる。

また、リアリティを追求しても現実にはかなわない。狂気のジョーカーよりビンラディン、ジョーカーに翻弄されるゴッサムシティよりイラク人質事件時の日本社会、原爆落としたアメリカや、ヒトラーなんかの方が、よっぽど恐ろしい。

ベルリン1945

ベルリン3部作完結編。ベルリン1933で生まれたヘレの娘エンネが主人公。
ベルリンが陥落するまで戦闘が続き、占領したソ連軍も非道で読むのが辛い。
このシリーズは、1945年で終わるが、ドイツはその後分裂し、東ドイツは独裁制となってしまう。
結局、第一次大戦が終わった1919年から、1989のベルリンの壁崩壊まで、ゲープハルト一家が求めていた平和で安全な暮らしを手に入れるまで、70年かかったことになる。

ベルリン1945
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ドラゴン・キングダム

ジャッキーとジェットリー共演というだけで満足。
中盤の二人の対決は必見。ジャッキーと戦うことで、ジェットリーのアクションの凄さがいっそう引き立つ。
主人公にいまいち華がないが、修行して強くなり、ラストでの勇姿はなかなかかっこいい。ジャッキーとジェットリーを際立たせるには良いキャスティング。味方と敵の女優もいい。
ラスボスがいまいち強くないが、味方にジャッキーとジェットリーがいたんでは、どんな敵でも弱すぎる。
同じスタッフで、ラスボスにドニーイェンを配した作品を作って欲しい。