プラチナデータ

犯罪捜査用にDNAデータベースを構築し、犯罪現場のDNAが100%一致しなくとも近親者を検索することで犯人を特定する、ある事件で残されたDNAを分析した結果、開発者のものと判定される等のアイデアは面白いのだが、せっかくの前振りが活かせずに陰謀論に収束してしまうところがいまいち。もう二ひねりぐらいすれば、名作になった気がする。

プラチナデータ (幻冬舎文庫)
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ライディング・ザ・ブレット

スティーブン・キングのオンライン描きおろし小説を紙で出版するという変わった系列を持つ短編小説。
ヒッチハイクで母親の見舞いに行く旅程での、一晩の不思議な体験談だが、特に面白くはなかった。

ライディング・ザ・ブレット
	スティーヴン キング Stephen King アーティストハウス 2000-11 売り上げランキング : 368095 Amazonで詳しく見る by G-Tools

ゼロ・グラビティ

文句なく面白い。アバター以来の3D映画の金字塔となる作品。
観ている間ずっと背筋に寒気が走り、手汗が止まらなかった。
ガンダムSEEDやF91で宇宙空間に取り残された人間を探して救うシーンがあるが、宇宙の怖さの表現のレベルが違う。
慣性の法則に則って速度を落とすこと無く無音で超高速で襲ってくるデブリや、一度姿勢制御ができなくなると永久に止まらなくなる恐怖が本能に訴えかけてくり、心臓が止まりそうになった。
TOHO船橋のエクストララージスクリーンで鑑賞したが、IMAXでも見直したい。
映画史に残る素晴らしい作品だが、映画館のスクリーンで3Dで観ない限り、この映画の本当の価値は絶対にわからない。
宇宙でロケしたとしか思えない無重力の描写はいったいどうなっているのだろうか。

ハンガー・ゲーム 三部作

正直、映画があまり面白くなかったため、原作はどうなっているのかと読んでみた。
バトルロワイヤルのようなはじけた感じがなく、少年少女の殺し合いに意味付けをしようとしているところが作品が中途半端になっているように感るが、作者は、ミノタウロスの生贄等、勝者による敗者への残酷な仕打ちを真剣なテーマとして取り上げているつもりのようだ。
3部作の最後の最後のエピソードからは、作者の言いたいことが伝わってくるが、いかんせん、そこに行くまでの物語がつまらなく、この作品がなぜ、海外で好評かなのか全くわからない。
最近のジュブナイル向け作品の質は、海外よりも日本のほうがレベルが高いと思う。

ハンガー・ゲーム（上） (文庫ダ・ヴィンチ)
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かぐや姫の物語

高畑監督が作りたかった作品だということは伝わってきたが、自分には向かなかった。
ジブリ作品はプロの声優を使わずに俳優を使いはじめてから、全然面白くない。
声を聞いた瞬間に俳優の顔が浮かんでしまい、アニメの世界に入れなくなる。