風立ちぬ

ジブリはもう観るのをやめようと思いつつ、監督が宮崎だったので観に行ってしまい、やっぱりもう観るのはやめようと思った。
予告編を見た時には、かなり期待できると思ったが、本編はストーリーに起伏もなくたんたんとすすむ。庵野の声そのものは想像ほどひどくはなかったが、若さが全く感じられないため主人公とはミスマッチ。当時の戦闘機に比べた零戦の凄さも伝わらず、いったい何を言いたいのかさっぱりわからない。
絵の綺麗さはさすがにジブリだったが、午前中でなければたぶん熟睡していた。

ハードラック

物語中盤でなんとなく真犯人が読めてしまう点と、ご都合主義的に話が展開しており、この作者の作品の中ではひねりが少ない。
派遣切りにあって犯罪に走る主人公にリアリティを感じないのは、自分が恵まれているせいかもしれないが。

ハードラック
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アンコール!!

へんくつな頑固爺アーサーと、合唱団「年金ズ」で歌うことを楽しむ妻マリオン。「年金ズ」は合唱コンクールに参加することになったがマリオンが不治の病に侵されてしまう。
ベタなストーリーだが、フル・モンティやリトル・ダンサーと同じテイストのするイギリスムービー。他の合唱団がいたって真面目な歌を歌うのに対し、ラップやポッポスを選曲するところは、カエルの王女さまとかぶるところがあり、同時期に日英で同じようなアイデアが出たことが面白い。

インポッシブル

スマトラ沖地震に遭遇したスペイン人観光客の実話が元になっている。
津波の濁流や怪我の描写などがリアルすぎて観ていてゾッとした。
地元の人たちの被害も大きいが、旅先で想像を絶する災害に遭遇する恐怖の尋常じゃない怖さが伝わってきた。

追撃の森

ジェフリー・ディーヴァーの久々のシリーズ物でない長編サスペンスだが、最近のマンネリ化したライムシリーズより断然面白い。
人里離れた山の中で殺人事件が起き、女性保安官補が調査に向かうが、犯人に襲撃されてしまう。目撃承認を消そうとする殺し屋二人が執拗に追われる中、携帯や無線を失い助けを求められない状況で事件から逃れ生き残った若い女性と山の中を逃亡するが、追う立場と反撃する立場が二転三転する中、予想外に話が進み全く飽きさせない。
ディーヴァーはピークを過ぎたかと思っていたが、まだまだいける。

追撃の森 (文春文庫)
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真夏の方程式

このエピソードは原作未読だが、たぶん、原作よりも面白いのではないか。
ガリレオシリーズは、福山雅治の湯川准教授があまりにもはまりすぎており、多少無茶な話でも、福山の存在感で納得させてしまうところがすごい。
TVシリーズの謎解き時におかしな数式を書きまくるシーンが不満だったが、映画版には無かったのも好印象。

マギの聖骨

読む順番が逆になったがシグマフォースシリーズの第一作。
東方の三賢者の聖遺物に端を発する古代の超金属の秘密、アメリカの秘密組織である殺しの訓練を受けた科学者がメンバーの「シグマフォース」と、シグマフォースの対極に位置する謎に包まれたギルド、選民思想をもったドラゴンコートの三つ巴の戦いと、宗教＋とんでも科学＋アクションとB級要素満載で、すごく面白いわけではないのだが、あると読んでしまうテレビ東京の午後のロードショー的エンタメ小説。

マギの聖骨 上 (シグマフォース シリーズ1)
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