福井県立美術館で開催されていた「ストラスブール美術館展」に行ってきた。会場は、会期末も間近な休日ということもあり大賑わいで、さらに休日だというのに美術の授業で来ているような中学生の団体なども多く(できれば平日に来てほしい。)、混雑にいっそう輪をかけている。
展示では、確かにピカソやゴーギャンなど著名な画家の絵はいくつかあったのだが、全体的に見ると時代もまちまちで、統一感がない。時代を追って鑑賞できるようにはなっているが、ちょっと無理があるような気がする。まあ、一つの美術館から借りられるものを借りるということだと必然的にそうなるのだろうが。
それよりも、福井一の資産家である小野光太郎氏の所蔵品も協賛として何点か展示されており、値段はわからないがたぶん高価であろうマリーローランサンなどの絵を個人が多数所蔵していることに驚いてしまった。
ところで、この福井県立美術館、建築されてから30年以上が経ち、やはりちょっと古さは否めない。常設展示もあったが、掛け軸や陶器のようなものばかりで、絵画がほとんど展示されていないのは残念だ。館蔵品だけを見に来ることなんかほとんどないのだから、こういう機会に展示しないとね。それに、著名な絵画を買ったという話もあまり聞かないし。
それと、ホームページが手作り感満載で、悲しい。ほかの美術館はたいてい美しいホームページがある。ついでに県庁のホームページを見て驚いたのは、この美術館、教育委員会ではなくてなんと観光営業部の所管になっているようだ。これが「観光」って、なんでだろう。文化を重用しない土地柄なのだろうか。といってこれでは観光資源にもなりそうにない。
ちなみに、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」では、「文化財の保護に関すること」が、教育委員会の所管になっており、「文化振興に関すること」とまでは書いてない。まあ、法的にはぎりぎりセーフということだろうから、後は考え方の問題か。それなら観光客が大勢来るようにいろいろ工夫しないとね。
ブログランキング参加中=いいね!と思っていただけたらクリックをお願いします