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大学設置認めず~驚くべき大臣の無能っぷり

2012-11-02 | 政治・行政
田中真紀子文部科学大臣が、来年度の開設を申請していた大学3校すべてを、大学設置審査会が開設妥当とする答申を出していたにもかかわらず、不認可とする決定をしたらしい。公立大学も1校含まれている。大学設置の申請内容にはまったく問題がないが、設置認可のあり方を抜本的に見直す必要があるという理由で不認可になったらしい。とばっちりにあった大学は泣くに泣けない。

公立大学で言えば、一般的に大学の開設に至るためには、その準備段階で、地域のニーズを踏まえ、合意形成を図った上で、学長候補者、担当教員の確保や施設・設備の整備、認可申請書の作成などに多額の経費とマンパワーがかかっている。教員の就任承諾書や施設整備の計画書がないと申請を受け付けてもらえないのだ。そのために、文部科学省への事前相談制度があり、素案の段階から調整を行いながら準備を進めていくのである。

設置審査会の委員構成が気に入らないとか、大学の質が低下しているとかが理由に挙げられているが、そんなことは設置申請を受け付けるまでに考えておくことで、申請をした大学とは関係がない。当該大学は審査会が通ったことで祝杯をあげていただろうに、突然の不認可の連絡でどう対応していいか苦慮しているだろう。来年度から採用予定の教員や事務職員は職を失うことになってしまうし、施設整備なども無駄になってしまう。損害は計り知れない。

それにしても、論旨が支離滅裂である。民主党政権下の思い付き行政(というか政治だが)にはあきれてモノも言えないが、つくづく無能な人たちが権力を握る国は恐ろしい。行政手続も何も知らない大臣に国の役人も困りきっているだろう。だれか止めることはできなかったのか。単なるパフォーマンスがしたいだけなのか、自分の行為に起因する影響を推測することができないのか、いずれにしてもその精神構造はとうてい理解することができない。

今回不認可となった大学には、国に行政訴訟でも損害賠償請求訴訟でも何でもしてがんばってほしい。こういう理由で不認可にすればたぶん国は負けると思う。地方自治体のような住民訴訟の制度があると、大臣個人の損害賠償責任を問えて、国が損害賠償した額を大臣個人が国に支払うことになる。そうなると少しはこうしたばかげた行為の抑制になるのだが。

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