とんびの視点

まとはづれなことばかり

整理のための雑記

2012年03月16日 | 雑文
なんとなくドタバタした日々を過ごしている。ちょっと立ち止まって考えるためにこれを書いている。

日曜日は板橋市民マラソンに参加することにした。ヒザにはわずかに違和感が残るし、この1ヶ月半ほとんど走れていない。ぎりぎりまで迷った。でも走ることにした。1つには、走れなくても応援に行くことになるからだ。今回は仕事上の知り合いが5人ほどエントリーしている。だから、自分が走れなくても応援に行くことになる。人が走っているのを見たら、自分が走っていないことが絶対に悔しくなる。だから走ることにした。

もう1つ理由がある。知り合いの数名はほとんど勢いでエントリーした初マラソンの人間だ。そしてほとんど練習をしていない。完走が危ぶまれる。それならば6時間半程度を目標にしたペースランナーになろうと思った。僕としてはLSDの感覚で走ればよく、無理してヒザを悪化させることもない。そのうえ知り合いが完走できればそれに越したことはない。そんなわけで明後日はフルマラソンだ。それにしてもここまで緊張感のない大会というのも初めてだ。

昨日は2ヶ月ぶりに合気道の稽古をした。もちろんそれほどハードなことは出来ない。道場のはじっこで1人で受身を繰り返したり、取り(技をかける方)を少しやったりした。受身をしていても体がごつごつしているし、技のやり方は忘れているし、散々だった。とはいえ楽しかった。ランニングとは違う動きもそこそこ出来るようになっている。もう少しでヒザも完全に治るだろう。(と思っているのだが、日曜日にフルマラソンを走るなんて狂気の沙汰だと言われた)。

3月11日の日曜日には反原発デモに参加した。午後に日比谷公園に行き、黙祷をし、それからデモ行進。その数日前、長男が遊んでいて足をケガした。接骨新に行ったら剥離骨折と判明。その時にはデモは諦めたのだが、(自分も初めてだが)子どもには集会の雰囲気やデモを見せておきたいと思ったのでちょっとでも参加することにした。(もちろん、この日に行動を起さないと、あとで文句も言えないという思いもあった)。

何というのか、デモというのは大きなマラソンの大会に似ていた。まず、スタートを待って人々が列を作っていること。前に進もうとする体を押さえ込むマラソンのスタート前の雰囲気と似ていた。あといろんな種類の人たちがいることもマラソンと似ている。だれもが42.195kmを走る。でも目標のタイムや参加する理由はそれぞれだ。同じようにデモに参加する人たちもいろいろだ。手作りの看板を持ち大声でシュプレヒコールを上げつづける人から、それに小声で唱和する人、個人的な話しをしながら歩く夫婦、子どもを怪しながら散歩するように歩く家族。いろいろだ。

とにかく日比谷公園を出て行進する。昼過ぎから雲が太陽を覆い、北風が強くなる。午前中の春の陽気から一気に冬に逆戻りだ。東電の前を過ぎ、銀座を歩く。休日を銀座で過ごす人たちがデモ行進を見る。あっ、そういう目で見ているのだ、と思う。「こっちとそっち」というような隔絶を感じさせる見方だ。距離はわずかだ、歩道か車道かという程度のものだ。非難めいたり、何か考えがあるまなざしをしているのでもない。ただ、異なるものをフラットに見るような感じだ。(でも僕も同じような目で歩道の人を見ていたのかもしれない。なぜなら歩道の人たちを見て、今日、この時間、銀座にいたらデモに参加するでしょ、と一瞬思ったりしたのだから)。

長男の足に負担がかかる前にデモの列を抜けた。抜けて外側から見た瞬間、デモ行列が統一された意志を持っているように見えるから不思議だ。中を歩いていると、いろんな種類の人がいることがわかる。横で看板を上下させながら大声を歩いている人に違和感を持ったり、この男とは別の場所で会っても絶対に友だちにならないだろうとか、それぞれの異なりの方に目が行く。でも外に立つと、そんな雑多な人たちが「反原発」という1つの集団に見える。(マラソン大会のランナーを外から見ているのと同じだ)。

外から見ると1つの集団だが中はけっこう雑多、こういう「ゆるさ」が案外悪くないと思った。全員が目くじらを立てた集団がデモをするような状況は、社会にとって末期的だ。それよりも「ゆるい」段階でデモを行い、それが警告として社会的な昨日を果たし、修正に繋がるのであればそれは悪くない。だからこそ、こういう段階(それほどではないがまだ余裕が残っている)で本当に多くの人たちが行動するのがよいと思う。ちょっと間違えば暴動に発展するような段階になってからでは遅いだろう。

明日は館林まで南桂子展を見に行く。そして明後日はマラソン。またしばらくドタバタしそうな感じだ。
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