建設業界の一泊総会でザ・プリンス箱根レイク芦の湖
(旧ザ・プリンス箱根 旧々箱根プリンスホテル)に来た。
ここが正面玄関口。中に入ってこの建物の素晴らしさ価値がわかるが、
玄関の表情としては個性に弱く何か物足りない。
大設計家が設計したのだからそうした意味がきっと有るのだろう。
このホテルは西武鉄道グループの総師、提義明氏が全盛時代の昭和53年6月に
定礎された。現在は「ザ・プリンス箱根レイク芦の湖」とちょっと長い名となった。
玄関横のテラス的スペースはポイントポイントにベンチ、
ガーデン用のテーブルと椅子が置いてあって洒落た空間になっている。
ホテル1階の案内図。丸い建物左上が本館右下が別館。
一番右下に露天風呂がある。互々が廊下でつながれており、ちっとわかりずらい。
当ホテルは建築的にも素晴らしい。設計は文化勲章受章した村野藤吾氏。
氏は明治24年佐賀県唐津に生まれ昭和59年に満93才で
没するまで現役を全うした。氏は早稲田大学を卒業後、1918年
渡辺節建築設計事務所に入所。日本興業銀行等を扱い
所長から「建築に費用を惜しまないことが、客を呼びひいては
施主の利益になる」ことを叩き込まれた。代表作として
日生劇場(1963年)新高輪プリンスホテル、京都宝ヶ池プリンスホテル、
先日伊勢志摩サミットが開催された志摩観光ホテル。
また、和風建築の設計にも手腕を発揮。戦後数寄屋建築の傑作
ウェスティン都ホテル京都和風別館 佳水園、
伊豆長岡温泉の三養荘新館も担当した。氏はモダニズム建築の
流れの中でよく丹下健三氏と比較された。
エントランスを入って赤ジュータンの長い廊下の様なロビーが
当ホテルの最大の売りだと思う。両側にはテーブルボックスコーナーが
岩石貼りの柱壁で仕切られて、いくつもいくつも続いて格調高い空間を作っている。
天井のアールになった木彫の飾り的部材がその長い空間を
貫いているのも迫力がある。本当に圧巻の空間だ。
部屋はしなやかな風合いを持つ高級綿「新きょう綿」を使用したリネン。
リゾートならではの心地よい肌触りを感じながら過ごせる。
ベットも特別に開発したものを使っている。
部屋の広さは本館別館38㎡~40㎡と広目だ。
ベランダテラスに出ると目の前が芦ノ湖。野鳥のさえずりが聞こえ、
大自然に溶け込むようなゆったりした時間が流れる。
ボーと芦ノ湖を眺めていたら、丁度2隻の海賊遊覧船が擦れ違ったので思わずパチリ。
ここが総会の会議室。国際会議が行われてもおかしくない程の立派な会議室だった。
ここのもう一つの売り 蛸川温泉「湖畔の湯」難点は部屋からとにかく遠い。
5分位は歩くだろうか。しかし、着いて見ればここの露天風呂は
広くて開放的。湖畔に面していて気持ちが良い。その上、
ウグイスの鳴き声の絶えずして、心が癒される。
実は後で聞いた話だが、ウグイスの声はスピーカーで流しているとか。
知ってしまってガッカリした。
箱根芦ノ湖湖畔にたたずむこのホテルの外観の意匠は
とても個性的で何か時代を超えた普遍的なものを感じたのは私だけだろうか。
これが村野藤吾が設計した箱根プリンスの建物だ。まるで絵画の世界に見えませんか。
当ホテルのコンセプトは「リラクゼーション&ネイチャー」
ここはすぐ近くの2年前にブログアップした「箱根龍宮殿」
もう一度建物をアップで。このアールのベランダの立ち上げ、
さぞ施工は苦労したことだろう。
このディテールは近くで見るとちょっと異質に見えるかも。
朝食会場、本館1Fレストラン「トリアノン」大きくカーブした大空間、
湖が見渡せる大きな窓空間。どこかのヨーロッパのお城で
ブレックファーストをいただいている気分になる。これはリッチな時間だ。
このシャンデリア見て下さい。ずい分とお金をかけたものだ。
よく電気のついている所、見て下さい。人の顔です。
オムレツはこの空気にはあっているが、あじの干物は浮いて見える。
空間としては場違いだが、朝食としては絶対に無くてはならないものだ。
ホテルの判断に乾杯。
宇奈月温泉 延対寺荘の朝食に続いてザ・プリンス箱根レイク芦の湖の朝食。
冷奴としらすがカレーライスに、味噌汁が野菜スープに変わった。
変わらないのは魚の干物だ。
レストラン「トリアノン」の天井近に数ケ所目についたバルコニー的意匠。
タイル貼りでトルコブルーのアールだ。ずい分凝っているナー。
このタイルは他の所にもあった。これは設計者の強い拘りだろう。