柳井市の白壁の町は中世からの町割りがそのまま今日まで
生きており、約200Mの街路に面した両側に、江戸時代の
商家の家並みが続いている。藩政時代には岩国藩のお納戸と呼ばれ、
産物を満載した大八車が往来してにぎわった町筋。
昭和59年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選出された。
往時の面影をしのばせる町並みで心安らぐひとときを味わえる。
最近のマンホールの蓋にその町の特色、売りを描いたものが
増えている様な気がする。この白壁の町には金魚の顔が描かれている。
柳井市を代表する民芸品の金魚ちょうちん。青森のねぶたを
ヒントに竹ひごと和紙に柳井縞の染料を用いて作られたもので、
ひょうきんな顔をしていて実にかわいらしい。この古い街並みの
通りにずっと飾られていて、街並みにすごいアクセントを与えている。
この発想はさいたま市の街づくりのヒントになる。
こんな道路の注意書きの標識は初めて見た。古い町割りの
排水溝伝いにかにが歩いて来るらしい。
これはナニコレ珍百景の対象になるのでは?
柳井名産の甘露醤油を製造している㈱佐川醤油店の醤油蔵。
創業は1830年天保年間で長い歴史を持った老舗だ。
ヤマにジョウの商標の醤油樽瓶から出る水。
風情のある水飲み場だ。その為か殊の外美味しい水だった。
独特の製法による柳井の特産品「甘露醤油」の醤油蔵の
一部を資料館として公開している。製造過程も見学できるほか、
諸道具も展示してある。因みに甘露醤油の名は、昔藩主に献上した所、
その豊潤な味と香りに思わず、「甘露甘露」と
歓声を洩らされたことから付けられたと伝えられている。
古い蔵の所で多くの種類の醤油商品が販売されていた。
ここの醤油は通常の倍の年数である3年から4年をかけて造られる
贅沢な味わいが特徴。さしみ、豆腐、漬物や握り寿司に最適だという。
入口の所には天井まで続く芸能人等有名人が来店した時の
写真が飾られていた。ザ!鉄腕!DASH!!のソーラーカーの旅で
TOKIOの長瀬、山口が来た時の履いていた長靴まで展示してあった。
国の重要文化財に指定された「国森家住宅」。18世紀後半に
建てられた江戸時代中期の豪商の家造りの典型で細部まで
往時のまま保存されている。当時の商人の暮らし振りを垣間見ることができる。
白壁の町を歩いていくと巨大な金魚ちょうちんのみこしを発見した。
金魚ちょうちん祭に使っているようだ。
柳井市町並みの資料館。明治40年に周防銀行本店として
建築されたもので当時のまま残っている。現在は1階が
柳井市町並み資料を展示。2階が松島詩子記念館になっている。
商家博物館むろやの園。山口県指定有形民俗文化財。
西日本でも有数の油商であった小田家の屋敷だ。
南北に119Mの奥行があり、屋敷面積は約800坪と
国内に現存する町家の中でも最大級だ。
柳井の地名発祥の地、柳と井戸の湘江庵。井戸の水を飲むと
美人になるとか。この地から湧き出る水を般若姫に差し上げたお礼に
姫が刺した楊枝が一夜にして成木になったという伝説が残っている。