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スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編337~

2021-04-06 06:36:25 | 食~番外編(京都)

京寿司 いづ重(いづじゅう)

京都市東山区祇園町北側292-1

TEL 075-561-0019

定休日 水曜日・木曜日

https://gion-izuju.com/

八坂神社の祇園石段下にある京都の名店「いづ重」さんは、

創業した明治の頃からほとんど変わらない製法で角のない優しい味を続けている。

京の人々から古くから食べ続けてきた都の味。

これを祇園にて召し上がってほしいいというのが当店の思いだそうだ。

店の外に張り出された京寿司のお品書き。

当店のご主人はいなせな人でしかも字が達筆。

このお品書きを見ても粋なお品書きで京都の文化の香りを感じる。

当店の京寿司は大きく「姿寿司」「押し寿司」「巻物」

「いなり寿司」「蒸し寿司」のジャンルに分けられている。

どれもこれもが食べたくなるようなチャーミングなラインアップだ。

コロナ禍でのお持ち帰りのみの本日のお煮込み弁当。

厚揚げとずいき、こんにゃくと牛のそぼろ、ひじきに赤出汁が付いて500円と

スペシャルサービスの逸品弁当だ。

このショーケースがまたいいですネ。

右から、いなり5ヶ入864円。

いなりは6種あり、昔からあるいなりは柚子、ごぼう、麻の実、三種の香りの具が入っている。

次に3つの大きさの鯖姿寿司。

やはりなんだかんだと言って京都では鯖寿司が一番の売りだと思う。

大は5,076円。

鯖一本といえばこの大きさ片身を使って2人前分のオーソドックスなもの。

極上は6,264円。

船にあがった直後から選って選って”寄り倒し~”の

抜群の鯖でこしらえている日本海対馬の真鯖だそうです。

小は一人前六切入で昆布は堅いので外して召上るとの事。

次は、ぐぢ姿寿司。

ありそうであまり見かけぬ甘鯛の姿寿司で4,644円。

日本海対馬の最高級品でトロロ昆布をからめて食するとの事。

その次にあるのが上箱寿司1,944円。

明治創業の頃より人気のお寿司で、厚焼玉子、小鯛、えび、

焼身、とり貝、木の芽、椎茸、彩り味わい共に良し。

最後に京の冬のごちそうの蒸し寿司2,106円。

冬場の京都で発達してきた蒸し寿司は寿司の中でも知恵と工夫が積み重なった熱い逸品。

いづ重さんは一般的な他の店と違い入口に入った所が仕事場になっている。

この方が当店の店主ですごい方だ。

昨年コロナ禍で途切れることなく続いた祇園祭をなんとしても神様だけでも祀りたいという一心で

形は違うとはいえ、やり遂げたその執念たるや本当に涙が出る程感動した。

その本人がここの店主である。

この物語はNHKのドキュメンタリーで放送された。

主なお品書きは前述したが、他にも素晴らしいメニューが並んでいる。

柚子ひらめ6,500円、あなご蒸し寿司1,500円、巻寿司900円、焼九条ねぎ入り大人のいなり750円、

あじ寿司1,200円、鰆箱寿司900円、粟麩巻500円、海そう巻700円、京ちらし1,300円。

そしてあれもこれも食べたい人にはピッタリの二種盛り合わせはお客の舌を満足させるメニューだ。

お椀物としては、ぐぢうしお汁1,500円が目に付く。

いずれにしてもかなり値が張るのが多いが、

最高級の種を使っているだけにその価値がわかるか否かがポイントかもしれない。

店内はテーブル席のみで22席という小ぶりなお店だが、

いかにも京都の歴史を感じさせる味のある造りが随所にある。

会計台の古木、床の玉石、超年期が入った腰板等々、あげればきりがない。

このお店は大正築の建物に日々手を加えながら当時のたたずまいを保存している。

昔の人々がタイムスリップしてきたとしても大きな違和感を持つことはない。

祇園町特有の生活感に触れてほしいと言っている。

その味のある造りの極めつけがトイレへのアプローチから東司、厠という昔の表現がピッタリの便所だ。

人1人がやっと通れるまさに京都の路地そのものの通路。

その壁の造りが素敵だ。

照明器具もいいですネー。

便所の昔のタイル張りの手洗い場も手入れが行き届いて古さより趣を感じる。

壁の障子がまたすごい。

古文書の和紙を張ったようですっかり茶色になった古い紙もあれば張り替えて間もない新しい紙もある。

このまだら模様が生活感があって良い。

いづ重の名代はなんといってもさば姿寿司。

店主曰く「京を都と定めて1200年このかた、都人は日本海の豊かな産物に執着して参りました。

手前どもの先祖は南北朝の頃は琵琶湖の海運を業とする家で往時都と日本海をつなぐ

物質運搬の縁が今にして日本海の鯖を寿司にして売らせるものかと思っております。」

この皿は鯖いなりの二種盛り合わせで1,625円。

明治の末年に創業した折から変わらぬ人気の箱寿司。

小鯛の下に木の芽を敷くのも京風。

厚焼卵、えび夏場は穴子を使い鰆や鱧などの季節の移ろいを型に押す。

京寿司を構成するのは箱・巻・鯖が基本。

彩り味わい共に良い京寿司の花形。

百年以上愛され続けた寿司を今も作ることができる喜びを感じている。

そして赤出汁の味噌汁。

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編336~

2021-03-30 06:03:43 | 食~番外編(京都)

広東料理 芙蓉園

京都市下京区市之町240-1

TEL 075-351-2249

定休日 火曜日、水曜日

昭和30年より変わらぬ味をここ河原町で守り続けて先代から受け継いだ味を大事にしているお店だ。

「当店は手作りなので料理に華やかさはありませんが

やさしい昔ながらの味を召し上がって頂きたい」

との2代目オーナーシェフの言葉。

当店は本格的な中華をリーズナブルな値段で賞味できる京都では隠れた超有名店だ。

ご覧のように店内に入ると造りは普通の中華屋さんだ。

店内はカウンター席は4席、テーブル席は10席、2階には宴会27席ある。

実は当店は以前TVで土井善晴の美食探訪

「美味しいに決まっている店」で取り上げられ、今回予約をした次第。

その番組では京懐石の巨匠・菊ノ井の村田吉弘大将がよく来る店として紹介をしていた。

それ以外に俳優・角野卓造の本「予約一名、角野卓造でございます。」

でも紹介された京都中華の代表的お店であります。

これが芙蓉園のメニュー。

狭い店だけにちょっとビビりながらこの5枚を撮った。

額から汗だ。

メニューを見て一番に感じたことは決して上手な字ではないが

手書きの温もりが伝わってくる人間味。

まず1月2月のおすすめメニュー6種。

京都山黒毛和牛の甘みそ炒め蒸しパン包み(蒸しパン4個 2,200円)は

美食探訪ででてきたメニューだ。

次に前菜、揚げ物、煮物、炒め物、玉子料理、点心と続き、その次がご飯、麺類、デザート。

特に目に止まったのが𢭐麺(ロウメン)990円 (海老 かしわ からしそば)。

茹でた麺にからしを和え、野菜スープのあんかけをかけたもの。

こちらがカウンター越しにチラッと見えるオーナーシェフ。

ところで皆さん、「京都中華」というものを知っていますか?

京都の中華は一種独特のもので古くから花街の芸妓、舞妓さんへの配慮もあり、

ニンニクを使わず出汁で旨みを引き立てる中華だ。

まさに大正時代以降、古都の歴史が育んだ味で京都人の大好物だ。

店内で「店主のこだわり」というすごいメッセージを発見。

ハートマークの中にこだわり7項目が書かれてあった。

・店が使用している麺はすべて自家製です。

・スープは毎日、生の鶏ガラから出汁を取っています。

・店で豚もも肉のミンチを作ってからシュウマイを手作りしています。

・春巻は皮から手作りです。

・京都産のお米です。

・豚もも肉の特にやわらかい部分をやきぶたにしています。

・デザートももちろん手作りです。

最初に出てきたのがいかにも美味しそうなザーサイ。

小皿のデザインもいいですネー。

ザーサイの浅漬けはお通しみたいなもの。

それでは本日のメインイベント、鶏肉入り玉子焼き(鳳凰蛋-ホウオウタン)770円。

この絶品は菊乃井の巨匠・村田大将がTVで絶賛していたもの。

きわめてシンプルだがものすごく奥が深く、食材も鶏肉と玉子だけという究極の料理だ。

まさに料理人の腕の瞬間芸が発揮される緊張の逸品だと思う。

それに比べてこのチャーシュー多めチャーハン990円はホウオウタンの非日常の世界から

日常の世界へ戻ってきたような感覚になってしまったのが残念であった。

期待過剰になりすぎてしまったのか。

満足感に満ち足りて周りを見渡すと熱帯魚の水槽が

みずみずしく爽やかに感じた。

そしてもう一つのしつらえがミッキーとミニー、

ドナルドなどのディズニーキャラクターによる雛飾り人形が

微笑ましくとてもチャーミングに見えた。

これも美味しいものをいただいて満ち足りた気分が何でもハッピーにさせたのでは・・・。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編335~

2021-03-28 18:48:23 | 食~番外編(京都)

京甘味 文の助茶屋本店

京都市東山区八坂上町373

TEL 075-561-1972

定休日 水曜日

https://ecstore.bunnosuke.jp/

八坂の塔から二年坂の方へ坂を上っていく途中に京都ならではの風情ある甘味処があった。

時刻も夕方近くなり午前中から歩きづめで喉が渇き、

甘いものが食べたくなったので、ここで一服することにした。

明治の落語家・甘党の桂文之助が

明治42年に甘酒茶屋を始めたのが当店の始まり。

創業当時の看板商品は「甘酒」。

初代が残した文献には「今は昔、慶長の頃京都東山にて豊臣秀吉の奥方、

北の政所が秀吉の菩堤を弔うため、高台寺を建て高台院湖月尼となり、

尼の好む酒として、甘酒を共に、女人の好む処、殿甲より尼酒が甘酒に」とあり、

甘酒が看板商品となった。

当店のメッセージによると「粋な客が多くお越しいただけるよう努め、

変わっても変わらない、田舎風のよさを残し、

それでいてその時のお客様の憩いの場となれるように・・・

そのような思いで今日までやって参りました。」

「粋様参る無垢な店 ー京に田舎あり」

いいですネー。

八坂神社から清水寺の東山界隈を散策する

旅人や参拝者の疲れを癒してくれる空気が流れているお休み処。

文の助茶屋はまさにそんな甘味処だ。

尚、当店は他に清水店(東山区清水)、名古屋高島屋内にも支店がある。

本わらび粉と和三盆だけで作った本生わらびもち無比2,000円、

名物甘酒600円、わらびもち500円、抹茶わらびもち550円、

そしてぜんざい系、あんみつ系、セットもの、

抹茶、あずき、きな粉ラテ、おうす(お抹茶)600円など

和の甘味がずらりラインアップ。

こんな雰囲気の店で和の甘味。

旅の疲れも本当に癒されます。

おうすとわらびもちのセット850円+税。

京都といえばわらびもち。

わらびもちを世に広めた明治の落語家・桂文之助から100年以上の間、

脈々と引き継いできたわらびもちの味がここにあった。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編334~

2021-03-23 06:16:33 | 食~番外編(京都)

大國屋鰻兵衛(おおくにやまんべい)

京都市中京区堺町通錦小路上る菊屋町534

TEL 075-255-2590

定休日 水曜日、第4火曜日

営業時間 11:00~15:00(LO 14:30)

※売り切れ次第終了

https://manbei.bubu-unagi.com/

錦小路から堺町通りを上って数軒の所の京町屋に数年前に開店した

炭焼きうなぎと土釜ご飯専門の話題のお店が大國屋鰻兵衛さんだ。

今浦和でお世話になっている京都の大学出身の

スーパーレディの方の推薦で予約を取って来店した。

今回の京都に来たキッカケはTVで見た

錦市場の歴史と現状に感動を受けて(特に伊藤若冲の生き様)

久し振りに錦市場の空気を肌で触れたかったからであります。

玄関を入ると目の前に小さな床の間的スペースがあり、この空間にも京の雅を感じてしまう。

その中に祇園祭の名物のひとつ「ちまき」があった。

このちまきは笹の葉で作られた疫病・災難除けのお守りで毎年祇園祭のときだけ

各山鉾のお会所や八坂神社で販売されている。

京都では多くの人がこれを買い求め一年間玄関先に飾っています。

店内はこじんまりしていてテーブル席のみ12席。

お店の一番奥にはいかにも京都らしい坪庭が店内の空間を豊かにしてくれる。

ソファー席の後の京壁には大きな2つの書がよい雰囲気作りに一役買っている。

この暖簾の奥が厨房になっていて、

内側の壁には沢山の著名人の色紙が貼ってあった。

奥に飾ってある所などいかにも京都らしく奥ゆかしい。

当店の昼のシステムは11時、12時半、14時の3回転制。

お店の人気度と席数から事前予約は必須だ。

尚、当店は2019年ウエストエリアのうなぎ部門で百名店に選ばれている。

お品書きはただ一つ。

炭焼うなぎと土釜ご飯のみ。6,600円(税込)。

最初に出てきたのが、ちりめんじゃこ、京漬物などのお通し。

喉が渇いてビールをオーダーしたので酒のつまみに丁度よいものが出てきた。

これが大國屋さんの逸品だ。

うなぎを焼いたり土釜でご飯を炊いたりして約30分。

当店は飲み屋さんではないので酒は二合、ビールは2本までとしている。

とても良くわかります。

うなぎの街、浦和出身の自分としては是非本格的な関西風の蒲焼きを賞味したくて

今回大國屋さんを予約してきた。

うなぎを腹から裂いて頭を付けたまま香ばしく焼き上げるのが関西風。

関東の方はこれに蒸し工程が入る。

当店でも強く感じたが蒸したものより歯応えがある。

悪く言えば硬い。

やはりこれは好き好きの差があるが、

永年久しんだ関東風の方がやはり個人的には好きだナー。

因みに関東では背開きで、腹開きは切腹をイメージし忌み嫌っている。

(江戸の武士文化故に)

蛇足だが、この鰻は三河一色産の国産うなぎを使っているらしい。

そして粉山椒はお店の方針で置いていない。

当店は鰻だけではなく釜炊きのご飯にも非常にこだわっている。

ちょこっと舞台裏の調理場を覗いたが、

この陶器のお釜が並んだ風景はとても圧観であった。

そして銀シャリの上に乗った蒲焼の色艶はあくまで美しい。

そして〆は名物「ぶぶうなぎ」だ。

汁ものはハマグリのお吸い物で洗練された上品な味でサスガだ。

こちらの人が当店大将の大旦那さん。

京都での大学生活で大変可愛がってもらったという

スーパーレディの話をしたら、とても懐かしがっていた。

こちらは錦市場にある明治45年創業のうなぎで名高い川魚の店「大國屋」さん。

そうです、大國屋鰻兵衛の母店になるお店で

現在は大将の息子さんが4代目として頑固に作り方を守っている。

鮎、モロコ、うなぎなどは店の奥の水槽に生きたまま泳がせており、

新鮮なものをここから出して焼いたり煮たり佃煮にしたりしている。

うなぎは愛知県産の国産うなぎ、岡山県児島湾で獲れた瀬戸内の天然うなぎにこだわっている。

当店は小さな間口の店だが、その評価は広く響き渡っている。

この日もいかにも常連客のような雰囲気の年配者女性達が

店頭で井戸端会議で盛り上がっていた。

こちらは大國屋鰻兵衛の大将の奥さん。

ここでもスーパーレディの話をしたら、

彼女、元気でしっかり仕事してるかしら!彼女は人一倍頑張り屋さんだったから。

と、気にしていた。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編324~

2020-12-10 06:18:52 | 食~番外編(京都)

ザ・リビング パビリオン byアマン

京都市北区大北山鷲峰町1番

TEL 075-496-1333

アマン(京都)の中にあるザ・リビング パビリオン byアマン。

京都ならではの食材を使った料理、デザートを提供している。

ここでは朝食、ランチ、アフタヌーンティー、ディナーがあり、

宿泊者以外のお客も利用できるが、人気がある為なかなか予約が取りにくいらしい。

特にランチセットが人気があるとホテルの人は言っていた。

尚、当店のコンセプトは「Land to table」との事。

床から天井まで届くガラスの窓がテラスに面し、その向こうに美しい森の庭が広がる。

これがランチメニュー。

ここのシェフは海外の様々な国で16年経験を積んだ鳥居健太郎総料理長。

京都ならではの食材として大原山田農園の平飼い卵、コバタケファームの京都米、

創業文化2年(1805年)松野醤油の醤油や味噌などを使用しているとか。

お水はお酒の仕込水の「伏水」。

深さ約40mから汲み上げた京都伏見の名水でまろやかな天然水だ。

製造所はなんと昔カッパのコマーシャルで有名な日本酒メーカーの「黄桜(株)」。

京都はナチュラルミネラルウォーターがいたる所で湧いている街だ。

アミューズの帆立貝、春菊、堀川牛蒡。

堀川ごぼうは京野菜の1つで「京の伝統野菜」「ブランド京野菜」に指定されている。

聚楽ごぼうとも呼ばれている。

この料理は味もさることながら見て楽しめる美しい彩りだ。

このパン本当に美味しかったなー。

バターとなんと塩が。

パンに塩をつけて食べることはあまりないですよネ。

東京モッツアレラ、サンダニエーレ産生ハム、金時人参。

金時人参も京にんじんとも呼ばれブランド京野菜に指定されている。

赤ら顔の坂田金時が名称の由来となっている。

全粒粉のクレープ、京豚のコンフィ、キノコ、上賀茂バジル。

上賀茂の名からこれも京都産に間違いないが、このバジルはかなりアマン京都限定の野菜のようだ。

これはかなり斬新な料理だった。

尚、ここから2つのメニューのうち1つをセレクトできる。

もう1つはタリオリーニ、車海老、九条葱、カラスミ。

ここでも1つ京野菜の九条葱を使っている。

京野菜に関してかなりのこだわりのようだ。

アマン京都 フィッシュアンドチップス、蕪のピクルス。

これが今回の料理の中ではNo1だった。

とにかくお洒落~。

もう一方のセレクトメインメニュー。

黒毛和牛三角バラのグリル、花とハーブ、大根のピクルス。

アマン京都 モンブラン、丹波栗、山政小山園の抹茶、丹波の黒豆。

なんて美しいのでしょう。

その前に2種のデザートが出たが写真を撮るのを忘れる程、うっとりするデザートでした。

トリュフハンディング 2020秋 メープル、柿、キャラメル。

or

リンゴとさつま芋のミルフィユ、青リンゴのアイスクリーム。

 

 

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編323~

2020-11-30 06:36:39 | 食~番外編(京都)

高台寺 和久傳

京都市東山区高台寺北門前鷲屋町512

TEL 075-533-3100

定休日 不定休

https://www.wakuden.jp/

京都の超高級料亭の和久傳さんは明治3年、丹後峰山町で桑村傳右衛門が旅館として創業した。

江戸時代から丹後縮緬(タンゴチリメン)で栄えており、訪れる商人に宿泊や会合の場として利用され、

峰山が誇る老舗旅館として100年以上も続いた。

やがて丹後産業の陰りに伴い、町中の旅館からリニューアルする形で山の麓へと移転した。

その後、昭和57年に京都市内の高台寺近くに「高台寺 和久傳」として移転、

現在の料亭として新たにスタートした。

和久傳さんは現在、料亭業態の他、茶菓席やレストラン、おもたせ(物販店)などの店舗を展開している。

その主だった店は高級料亭のここ高台寺和久傳、

少し価格を下げた「室町和久傳」、京都駅に立地する「京都和久傳」。

それ以外に五一いつつ、丹、はしたて。

又、茶菓、物販店として都内では丸の内店、新宿伊勢丹店、松屋銀座店、玉川高島屋などがある。

和久傳さんの特徴は細工を凝らした懐石料理を提供する老舗料亭が並ぶ中、

日本海に面した港に揚がった魚や山で採れた旬の食材も陸道で数時間で京都に着くという点に着目し、

創業の地である丹後峰山の名物、囲炉裏の蟹焼をはじめとした

季節の素材の味を活かした「野趣と文化」という味を生み出した。

そして「お客様にご満足いただけるサービスでおもてなしをすることを大切に

日々技術と感性を磨き上げている」という。

まさに京都の紅葉シーズンが始まったばかりで、

当店玄関の所にも季節感を伝える紅葉の活け花のしつらえがお客をやさしく迎えている。

たった6室しかない数寄屋建築の座敷間には、高台寺参道の喧噪を忘れるかのような

ゆったりした時間が流れている。

献立、器、しつらえのすべてに自然の情緒を映し出すよう心を尽くしている。

この部屋は掘りごたつ式の席で、これから始まる蟹づくしの至福の時を

ゆったりと過ごせるように迎えてくれた。

床の間には何か意味ありげな掛け軸が。

そして真っ赤に燃えたモミジの生け花が私達を見守っていた。

又、シンプルな照明器具からはこれから運ばれる料理をピンスポで照らす演出の光が差し込んできていた。

ゆったりした和室の一角、奥まった所にある蟹焼きの台。

この1150年の歴史と文化の重みから伝わってくる

京都の洗練と丹後の野趣がこの部屋で融合するのを今かと待っていた。

この焼き台は和久傳の舞台だ。

 

 

 

それではいよいよ解禁開けの蟹焼きコース(11月~3月)の始まり始まり・・・。

ここからは本当の味を伝えられないコメントは野暮なので、なるべく写真を中心にお伝えします。

その素晴らしさ、品のある奥深さを申し訳ございませんが目で味わって下さい。

スワイガニ(松葉ガニ)の雌(メス)ガニの話。

これは地域によって様々な呼び名がある。

兵庫県北部(香住、浜坂・津居山、柴山)地方ではセコ(背子)ガニ、鳥取県もセコガニ、

これが京都府に入るとコッペガニ、更に越前(石川県)ではセイコ(勢子)ガニとか香箱ガニと呼ばれている。

コッペガニの卵は2種類ある。

未成熟の卵で色はオレンジ色で見た目はとろっとしているのが内子。

意外と歯ごたえがあってよく熟成されたチーズに例えられる。

カニ味噌と混ぜて日本酒といっしょにいただくと最高。

もう1つは産卵直前の熟成した卵で外子。

プチプチとした食感でそのまま食べる場合は醤油を少しだけつけて食べると美味しい。

カニと言ったらやはり日本酒。

和久傳には当店が調整した青竹に入った日本酒がある。

おちょこも青竹で、入れやすくする為に青竹徳利の先端に切り口を入れてある。

風情があります。

これが本日供される姿の間人蟹(たいざがに)タグ付きのブランドガニで

タグのカラーによって採れた水揚げ地がわかる。

京都府の間人港は緑。

因みに兵庫県浜坂・津居山港は青、柴山漁港は赤、香住港は緑、島根県は青、

鳥取県は白地に赤、石川県は水色、福井・越前漁港は黄色だ。

京都府の間人港で水揚げされる間人蟹は丹後半島の幻ともいわれている。

これは5隻(和久傳曰く今年は4隻)の小型底曳網漁船しか操業していないことも幻の理由だ。

毎年11月6日に解禁されるが間人蟹は経ヶ岬の沖合い約20~30kmを漁業とし日帰り操業により

鮮度が抜群で甘みが強く素材の良さが光っている。

ふぐの昆布締め。

ご覧になって下さい、ふくの肉厚の厚いこと!

歯触りがすごく、絶品中の絶品です。

焼き始める前にお客の所に間人蟹の足と爪を確認のため見せにくる。

ワインの試飲のようなものか。

間人蟹のすごい所は身の詰まりの大きさ、重さ、キズ、色つや、形の良し悪し、成長の度合いなど

約50種の厳しい基準により選別される。

この事を知るとCPが高いのもある程度納得してしまいそうだ。

カニの殻入れと金の手洗い器。

この2つの器も重厚で大したものだ。

セリとほうれん草の煮浸し。

この写真に京都の文化、京都の雅、京都の風流を感じる。

とても絵になっています。

最初の焼蟹は半生、ミディアムレアだ。

焼き方を2段階にして出してくるとは知りませんでした。

すごいです。

ふくのひれ酒は幾度も飲んだが、蟹酒は記憶の中では初めて。

ふくよりもずっと上品で香り、味が繊細。

そして深い旨さがある。

この間人の甲羅酒焼は、この日出された蟹づくしの中でもチャンピオンだ。

こういうのをカニ料理の王様というのだろう。

ウーン、これはすごいネーとしか言いようがない。

焼き蟹コースもいよいよ後半戦。

今度はステーキでいうとウェルダム。

焼いた蟹の香ばしさが部屋中に漂う。

なんと贅沢な空間にいるのだろう。

次は蒸しカニ。

カニ味噌を絡めてさらに夢の世界へ。

一口のしのぎ蕎麦とその器。

写真をよく見るとひょっとしてこの中にもカニが入っているのかも。

海老芋、下仁田ねぎ(九条ネギではないのが何かうれしい)、かぶに一年わかしたからすみ。

なぜかハタハタ。しかし美しい。

香の物 からすみをサンドした餅 味噌汁

カニ雑炊

デザートにトロトロの柿

栗(?)の練り菓子 栗きんとん

 

 

会食の途中、メディアでも有名な当和久傳の大女将、

そして若女将も挨拶にわざわざ来ていただき、さらに席が一層華やいだ。

 

 

 

スミダマンのブログにも過去掲載した

蟹料理 城崎温泉 老舗旅館 西村屋本館(番外編7、2012-2-9付)の松葉ガニや、

越前三国温泉 荒磯亭(番外編86、2015-12-22付)の越前がにの旨さに感動したのを思い出したが、

今回の京都・和久傳の焼き蟹はさらに京都の文化、京都の粋、京都の洗練さが加味され、

一次元違った料理、味となって私達に出していただいた。

ちょっと品に欠けるが今迄に食べた中で、すきやばし次郎(番外編95、2016-2-13付)を抜いて

一番高価な食事となった。

 

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編322~

2020-11-27 06:23:29 | 食~番外編(京都)

うぞふすい わらじや

京都市東山区七条通本町東入ル

TEL 075-561-1290/075-541-4694

定休日 火曜日

http://aquadina.com/kyoto/spot/2504/

当店は三十三間堂の斜め前、京都国立博物館の並びにある超々老舗のうなぎ屋さんだ。

その歴史と由来は次の通りだ。

秀吉がここで昔、わらじをぬいだとか、それが由来で「わらじや」の名前が付いた。

ということで創業は三百六、七年という東京(江戸)では考えられない歴史を重ねている。

やはり、千年の都、京都は時間軸が違う。

京都の古い座敷には格別の味わいがあります。

立派な料亭より、骨董屋でものぞいた帰りにひょいとはいれる古い店が、

いちばん京都らしくて私は好きです。

三十三間堂の前のわらじやはそんなお店の一つです。(文 犬養智子)

当店は百名店2019.2018に選出されています。

ご覧のように建物全体が古いのですが、左一炉庵と名付けられた茶室は特に古く、

チョウナだけで作られているそうです。

いかにも京都町家風の建物に入ると、ここも中庭・坪庭があり、いかにも京都の風情を醸し出している。

庭の真ん中には北山杉が植えられ、その下に日本庭園の装飾として設置される

「ししおどし」(鹿威し、獅子威し)があり、より風流な雰囲気を作っている。

はじめに運ばれてきたのがお千菓子の落雁とお抹茶。

お千菓子は、わらじやと書かれた小さなひょうたん型。

さすが茶の文化が根づいている京都!と納得。

当店は、うぞふすい(6,831円 税・サービス込)と、まむし(3,668円 税・サービス込)と、

昼限定メニューのうぞふすい(3,668円 税・サービス込)しかない。

因みに関西では鰻のことを「まむし」と言う。

そして腹開きで蒸さずに焼くのが関西式。

香ばしさとともに鰻らしい風味と食感が楽しめる。

うぞふすいの最初は季節のものの先附。

人参でもみじの紅葉、銀杏などが見た目に秋の季節感かな?

当店の箸袋にはびっくり。

達筆な筆使いで、うぞふすい(登録商標)についての能書きが書かれてある。

犬養智子曰く「古いだけでは現代人の好みをつなぎとめられません。

ここは「うぞふすい」を発明して古さと新しさをミックスして成功しました。

一年中おいしいうなぎを老幼男女だれにでもたべられるぞうすいにして、

とっつきやすい値段で出たところに、着眼点の卓抜さがあります。」

これが「うなべ」。

鰻の筒切りと焼き九条葱、庄内麩に生姜が入った吸い物風の鍋だ。

とてもあっさりした優しい味で、なんとも言えない鰻の香ばしさで箸が進んでしまう。

それにしても二階の座敷へ上がる急階段を熱い土鍋を持って上がり下りする仲居さんは本当に大変だ。

ひとたびこけたら大変なことに成ってしまう。

次は当店大名物の「うぞふすい」。

鰻の白焼、ごぼう、人参、椎茸、三つ葉、お餅、卵がはいった雑炊で、

香ばしいうなぎの旨味と濃いめの出汁が効いたまさに絶品料理。

旨味の余韻がどこまでも続き、いくらでもお腹に入ってしまう。

これを医者が見たら即ドクターストップになってしまったろう。

又、見た目にも白木の筏が素敵で、京都のまつり「御神興」を思い浮かべてしまう。

やはりこの料理にも京都千年の食文化の歴史を感じてしまいました。

わらじやさんの裏舞台、厨房と帳場。

ここでまた一つ時代が止まっていることを発見した。

こちらの代金の決済はキャッシュオンリーだそうです。

クレジットカード利用も駄目だそうです。

さすが秀吉の時代にできたお店だと変に感心してしまった。

関東では決して使わない表現の「まむし弁当」税込3,000円。

まむしと言うと鰻ではなく蛇になってしまって全く食欲が無くなってしまう。

しかし関西のまむし重はしみじみと一度味わってみたい。

 

 

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編278~

2019-10-30 05:55:11 | 食~番外編(京都)

手打蕎麦 藤芳

京都市左京区北白川東平井町27-3

TEL 075-711-2817

定休日 不定休

営業時間 11:30~21:00(中休みなし)

大原の里から下りてきて、昼食はどこかおいしい蕎麦屋さんを

紹介してとMK観光タクシーの運転手さんに頼んだら

紹介、セットしてもらったのがここ藤芳さん。

一見すると夫婦でやっている普通の町の蕎麦屋さん。

しかし、かなりの評判の店らしく、

テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット等で

多数紹介されているらしい。

こんな小さな店には地元の人だけで

観光客はほとんど来ないだろう。

着いた時は丁度、のれんをかけたばかりで

おかみさんが出迎えてくれた。

ご覧の様に店内は小上がり席2卓、テーブル席4卓

全部で24席のアットホームな雰囲気のお店。

白川疎水に面した住宅街にあり、何かホッとする場所だ。

ご主人、おかみさんともそばの話、京都の話など

色々な話ができ楽しい昼食となった。

そば打ちをしているこの人がご主人。

色々話をしている中で さいたま市の岩槻でそばの修行をしていたそうだ。

我々がさいたま市から来たのでとても懐かしがっていた。

それにしても、岩槻とはビックリした。

そして注文してからそば打ちを始めたのも

こだわりを感じ驚いた。

メニューは写真付。せいろそばは800円と一般的なプライス。

季節のものとして御前粉使用の白い蕎麦

歯ごたえシャッキッとした「白川」(白いそば)900円。

手打ちうどんの歯ごたえでのど越しするりの

「ひやむぎ」も900円。

手打ちそば屋の祝膳2800円はそば屋のフルコース。

鴨のスモーク、天ぷら盛合わせ、生粉打そば(十割)スープ仕立てのそばがき、

そばみそ、ご飯、お吸物、お漬物、デザート(抹茶アイス又はライチシャーベット)

これが一般メニュー。

藤芳さんの蕎麦歳時は1月~4月迄がかわり蕎麦

(柚子切り蕎麦、ヨモギ蕎麦、モロヘイヤ蕎麦、うこん蕎麦、

しこん蕎麦、けし切り蕎麦、笹切り蕎麦など)

5月~9月白川そばとひやむぎ

8月中旬頃から新そばが始まる。

又、9月~翌4月紅花粉をうどんの記事に練りこんだ紅花うどんが供される。

丁度この時期、蕎麦粉十割・生粉打ちそばから

令和の夏の新そばに切り替わったそうだ。

令和と付いているのがとても印象的だ。

この日は旅の疲れが出ているのか、口当たりがさっぱりしたものが

食べたくて「おろしそば」900円を注文。

よく見るとそば切りがほんの気持平べったいそばでいい感じ。

薬味も大葉が付いて花がつをに大根おろしと

サッパリ系で心地よくいただけた。

 

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編277~

2019-10-26 06:01:39 | 食~番外編(京都)

菊乃井 本店

京都市東山区下河原通八坂鳥居前下る下河原町459

TEL 075-561-0015

定休日 火曜日

http://kikunoi.jp

古き良き歴史の面影を残す京都・東山。

高台寺の緑に囲まれた清閑なこの地に老舗料亭・菊乃井本店はある。

菊乃井さんは伝統と革新の発信地ここ「本店」以外にも

高瀬川の畔に佇む名店「菊乃井露庵」、

真髄を届ける東の京都「赤坂菊乃井」(2016-12-24付、番外編その133 ブログ参照)、

時雨弁当と喫茶の店「無碍山房」がある。

菊乃井の先祖は豊臣秀吉の妻・北政所が茶の湯に用いた名水「菊水の井」を

代々守ってきた茶坊主で大正元年に料理店として創業した。

現在の三代目・村田吉弘氏は日本料理アカデミー創設や

和食のユネスコ無形文化遺産登録など和食を世界に広めるために心血を注いでいる。

お店の内に入ると凛と佇むものを感じ、思わず日常を忘れてしまうような

気品溢れる空間が客人をもてなしてくれる。

京の四季が織りなす風雅な庭園や床の間の軸、花など目に映るすべてに

主人の心配りが込められている。

部屋は座敷で11室、4人用、6人用、8人用、

10~20人用、30人以上と全部で120席もある。

ここは伝統を重んじながら柔軟に進化も続ける時代を超えた名店だ。

この日はグループメンバーに喜寿、金婚式を迎えた方のお祝も兼ねてこの祝宴を持った。

店の心配りとしての祝い膳3点が先におもてなしとして振る舞われた。

 

 

 

それではここから四季折々の食材と真摯に向き合い仕立て上げた

菊乃井、葉月の献立料理をご紹介しましょう。

三代目主人の村田吉弘氏が振る舞うのは、

懐石料理のひとつの到達点ともいえる京懐石だ。

茶の湯の心と水に生かされた野菜の出汁で煮含め調理する水の料理は

伝統を守りながら豊かな四季を繊細に表現し、

訪れる人の心にたおやかに余韻を残す不巧の名作だ。

先付 無花果白味煮 糸花鰹

見た目は意外にシンプルに来たが中味は味が凝縮していてさすがといった逸品。

尚、先付とは本式の前に出す軽い料理のこと。

突き出し、お通し、小付け、通し肴ともいう。

八寸 茗荷寿司、穴子八幡、ささげ黒胡麻和え

糸瓜胡麻和え、鱧胡瓜巻き、山桃葛饅和え、翡翠銀杏

まず見ての通り、発想がすごい。器がほうずきの実だ。

あまりに意表を突かれたので中の八寸を撮ることを忘れてしまった程だ。

いかにも革新性はこんな所にも表現されていると思った。

見た目はカジュアルだが、すごくインパクトのある料理だ。

和食はなんといっても酒が似合う。

ということで日本酒に詳しいメンバーが銘柄を選び、暫し日本酒談義。

徳利の器も素朴に竹を切ったもの。

赤坂の金属の徳利も感心したが、ここのも素朴だが新鮮に感じた。

尚、銘柄は甘口、辛口と料理の流れに沿って選んだが銘柄は忘れた。

向付 蓮の葉盛り

一、明石鯛 太刀魚焼霜、あしらい一式

八寸に続いてさらに攻めてきたといった感じの器と盛り付け。

夏を感じさせる蓮の葉に水滴を落としている所など心憎い演出だ。

大きな葉の中心に小宇宙の様にまとめられた鯛と太刀魚。

その上に一輪の小さな蓮の花がしつらえていた。

八寸、そしてこの向付と度肝を抜かれた感じで

肝心の料理の味をコメントするのに記憶がない。

向付 二、鱧焼霜 鱧落とし 穂紫蘇、梅肉山葵

やはり夏の京都といったら鱧だ。

2口大の大きさがまた上品で食べやすい。

ガラスの器も涼し気でいい感じだ。

鱧の味?旨いに決まっています。

蓋物 賀茂茄子揚げ出し 海老つくね 鷹ヶ峰唐辛子 薬味

この料理が運ばれてきた時、またまたでてきましたへぇーという器。

まるで蓋は本物の加茂茄子の様でよくぞここまでといった器でした。

実は触ってみたら本物でした。

この汁物は言葉では表現できない程の味で実にすごかったです。

静かに小さな声で何度も訴えるように「旨い!!!!」を連呼する味でした。

口直し カボス山葵ソルベ

口直しとは次の料理に進む前に、

口の中に残っている前の料理の味をいったん忘れてもらう、

すなわちリセットする(直す)ために出される簡単な料理のことを言う。

焼物 鮑磯焼き 肝醤油 酢橘塩

この料理を何と表現すれば良いか・・・

見た目驚きの第4弾。

当店は「料亭は大人のアミューズメントパークです。

お越し頂いたお客様に時間と空間全てを楽しんで頂きお喜びを頂きたい。」と言う。

正にそんな料理が続いている。

この料理は鮑の殻に身を添えて細かく切ったワカメをのせ、

その上を塩で包んでかまにしている。

鮑の味は当然だが意外にこのワカメが激ウマだった。

冷し鉢 盛夏の冷製 北奇貝、つぶ貝、蛸、胡瓜、トマトジュレ

唐墨、金魚草、ビーツ、ラディッシュ、セロリ、バラフ、赤万願寺、マイクロトマト。

この冷し鉢は今迄の料理に比べてオーソドックスに来た。

逆に言えばインパクトに弱く、今となってはあまり記憶に乏しい。

下の写真のガラスの器は冷し鉢に相応しいものだ。

強肴 牛肉無花果の葉包み焼き、花丸胡瓜粕漬け

玉葱・フェンネル・パプリカ土佐酢漬け

この料理はすごい。特に茶色のソースだ。

こんな奥が深く味の複雑な、しかも1つ1つの食材が主張しているソースは

滅多にないパワーのあるソースだ。

これは牛肉の衣を借りたソースメインの料理に感じてしまった。

グループの1人のグルメ達人はこのソースに唸りっぱなしで

皆の余ったソースをとうとうおみやにして持って帰った程だ。

御飯 鮎御飯 蓼粉

そしてとうとうとどめの鮎御飯が釜で登場。

これを全員に見せながら仲居がきれいにほぐして各人へ。

蓼粉とは蓼の葉っぱから作った粉か?

とにかく鮎の上にのった緑の粉は美しかった。

止椀 赤万願寺唐辛子すり流し 蓮根餅

七味朱色の椀に朱色のすり流し、これも初めて見た料理だ。

水物 宇治金時 白玉 小豆

この白玉、半端じゃないッス!

まさに盛夏が織りなす菊乃井の京都の世界。

すごかったの一語に尽きる京の夜でした。

部屋から中庭を撮ろうとしたが、

夜で室内の照明が反射してかえって外と内の両方が

おぼろげに写っておもしろい写真となった。

赤坂菊乃井の時も厨房に大勢の未来の巨匠がいたが、

当然本店にも今日の仕事を終えてリーダーらしき料理人が号令をかけて終礼を行っていた。

以前にTV東京「YOUは何しに日本へ」の番組で

菊乃井本店で和食の修行をしている外国人のことを放映していたが、

1人外国人を発見。ひょっとしてこの時の人か?

是非頑張って羽ばたいていってほしいと思った。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編276~

2019-10-25 06:23:56 | 食~番外編(京都)

土井 志ば漬本店(志ば漬本舗総本店内)

TEL 075-7444-2311

定休日 水曜日   営業時間 10:00~17:00

 

地元の人々が土地に伝わる漬物を献上し、その滋味を

お悦びになった院が「柴葉漬」と命名されたのが

今に伝えられている志ば漬本舗さん。

京の隠れ里として全国に名を馳せる。

この大原の豊かな自然が育み、受け継いできた

本物の味を歴史に溢れたこの「志ば漬の里」で心ゆくまで楽しんだ。

上の写真が志ば漬の里本館

(かまど炊きごはん土井と漬物工場)

下の写真が志ば漬の里熟成館

(1号~3号庫、加工庫)

そしてこれが志ば漬の里全体の航空写真。

一番上に写っている紫色のエリアが自社農園。

http://www.doishibazuke.co.jp/

大原の豊かな自然が育む紫蘇栽培地の自然農園。

店内はかなり広く農園側の方は開放的なガラス窓になっていて

大原の情景を味わいながら食事をすることができる。

入店した時間がお昼ちょっと過ぎだった為

ほぼ満席状態であった。

ビュッフェスタイルのコーナーの所に置かれた3基の「おくどさん」。

京都などではかまどをそう呼ぶ。

土間などの住居の中で煮炊きを行う空間そのものを

意味することもある。

数量限定の鯛茶漬け 1800円(税別)。

人気メニューの為か、本日は終了していた。

他に地どりの卵とじ膳 1500円、名物お漬物天ぷら膳 1600円。

こちらのメニューは西京漬ベースのもの。

豚ロース西京漬膳 1600円、さわら西京漬膳 1600円、

鮭西京漬膳 1600円。

当店はお米にもこだわっていて京都産のコシヒカリを使用。

炊き立てのご飯が自慢とか。

志ば漬入り特製から揚げ膳 1600円。

子供用にはわらべ膳 900円も用意されてある。

名物土井の志ば漬のコロッケ 1ケ200円。

志ば漬が入ったコロッケってどんな味なのだろう?

ちょっと想像できない。又、お漬物の天ぷらもユニークだ。

これがそのお漬物の天ぷら御膳だ。

季節のお漬物を使用した創作天ぷらで、ほどよい

お味が付いている。ここは漬物を色々なメニューに変えていく

アイデア料理店だ。

こちらはなんとかオーダーできた、鯛茶漬膳。

はじめに、鯛・ごま・わさび・おかず・京漬物ぬか漬け大根を

お好みで特製つけだれに混ぜ合わせる。

一膳目はお刺身としてご飯と一緒に。

二膳目は鯛とたれを乗せおだしをかけて食する。

二度楽しめるメニューだ。

これが漬物のビュッフェコーナー。

志ば漬物屋さんならではの光景だ。

伝統の志ば漬をはじめ、季節の京漬物、志そジュース、

ノンオイルの志そドレッシングや志そ飴など

大原の風味を一堂に集めた売場コーナー。

ここは食事処に付随して志ば漬の工場を見学することができる

所がユニークだ。

暑い真夏の盛りに収穫した紫蘇と夏野菜を漬込み

その過程の乳酸発酵により独自の酸味と風味が造られる。

一日の気温差が激しい山間の風土が志ば漬造りに向いているそうだ。