(写真:昨日早朝の常念岳) [思考] ブログ村キーワード
一段と寒くなりました。安曇野市から北に見える北アルプスの爺ヶ岳(じいがたけ・標高2,670)から北に続く山々の頂上付近が白くなってきました。
安曇野から登れる常念岳、蝶ヶ岳、燕岳(つばくろ)は一度白くなりましたが、その後の暖かさで融け本格的な雪山はまださきになりそうです。
朝の通勤時間帯でカーラジオを聴いていると面白い。あるコーヒーメイカーのCM。
<二人のサラリーマンの会話>
【先輩】
世の中登り坂と、下り坂があるけどどちらが多いと思う?
【後輩】
そうですね。登れば降りるのですから同じじゃないですか。
【先輩・後輩】
そうならいいね。
思わずそうだよね。と言いたくなるコマーシャルです。作家や脚本家は人生の達人に見えてきます。
さてNHKEテレの「100de名著」という番組。マキャベリの『君主論』が終わり次回11月2日(水)からは明治大学文学部教授の合田正人(あいだ・まさと)先生のアランの『幸福論』が始まります。
テキストも書店に並べられていて一冊550円の値段。早速購入して読んでみました。
スイスのカール・ヒルティ、イギリスのバートランド・ラッセルの『幸福論』と並んで「世界の三代幸福論」と称されるのがこのアランの『幸福論』で、フランスの原題は「幸福小咄」「幸福のコラム」という題で、軽い読み物なのだそうです。
だからといって「これを読めば幸せになれる!」というハウツーものではれっきとした哲学書とのことです。
テキストの<はじめに>で、合田先生は『幸福論』から次の言葉を紹介しています。
よい天気をつくり出すのも、
悪い天気をつくり出すのも
私自身なのだ。
こういう簡単な言葉、先ほどの上り坂下り坂の言葉もそうですが、簡単でいて本当に響きます。響くと言っても前者のサラリーマンの会話にはアランの「・・・つくり出すのは私自身なのだ」という言葉が付き、それは受ける側の内心の言葉となります。
時代劇番組の大御所、水戸黄門も今年が最後とのこと、「人生楽ありゃ、苦もあるさ・・・」で始まるこの番組、番組自体も好きなのですが、この歌もまたいいですよね。
挫けていると追い越されてしまう。助けてやればいいのに。出来るだけ努力をしよう。
「ああ我が人生」という曲なのですが、これも内心の言葉を作りだします。
どちらにしろ「私自身なのだ」という言葉が最後につく。
充足感、安堵感に帰結したいとき、最後に私自身に語る「・・・それだけでいい。」
考えれば深く、決断の判断者の「私自身なのだ」が響く。
今日はどういう天気になるのだろうか。
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