今朝も雪が舞っている。ヒラヒラ、シンシン・・・どちらかというとヒラヒラだろうか、大雪警報が出ている地域とは違い予報通り大した雪にはならないようである。
ヒラヒラという表現、雪の降るのを見て、擬音語でその程度を表現した。擬音語、擬態語はオノマトペとも言うがこの言葉は日本語特有のものではなく、お隣の韓国にも日本語比較すれば少ないがある。
先々週の日曜日のEテレNHK短歌に韓国の女優さんのカン・アンナさんがゲストに招かれてオノマトペの短歌が紹介されていた。カン・アンナさんは日本の短歌界でも有名でその作品の評価は高い。
この回のポイントは、
「擬態語をとりいえるとアクセントが効いたおもしろい短歌になる」
例題の短歌が紹介されて擬態語で表現された「もの」を当てるというものであった。
第一問目が河野裕子さんという方の作品で、
夜はわたし
○〇のようだよ
胴がぬーと
温(ぬく)いよぬーと
沼のようだよ
○〇のようだよ
胴がぬーと
温(ぬく)いよぬーと
沼のようだよ
「ぬーと」という擬態語には「ぬめぬめした水気のようなものを感じるのではないか」
司会の元宝塚女優の劒(つるぎ)さんは「葛(くず)」
ゼリーのような感覚を得たので
葛もちのような・・・
葛もちのような・・・
おいう感覚から「葛(くず)」をイメージしたという。
ゲストのカンさんは、
沼というところで沼にいる生きものではないかと思い
「ぬーと」という言葉には小さくて、小さくて小刻みにからだを震わせる生きもので、小さく震えている感じ
「ぬーと」という言葉には小さくて、小さくて小刻みにからだを震わせる生きもので、小さく震えている感じ
から「メダカ」をイメージしたとのこと。
番組アシスタントの日本人タレントのエリカさんは、
手足がない感じが布団に入って沈んでいく感じを想像して
「おたまじゃくし」と答えた。
このように三人三様で、「ぬーと」という擬態語から、物と生きものを想像したが、正解は「鯉」でした。
「ぬーと」という音のくり返しに夜の時間の怪しさ暗さみたいなものが出ている歌ではないかという解説。
そして二首目の第二問は、池田あるみさんの作品で
この春は
にろりんといふ
ものが棲み
にろりんといふは
○○○○
にろりんといふ
ものが棲み
にろりんといふは
○○○○
「にろりん」から想像されるもの何かという問題で、「にろりん」はオノマトペでもありながら言葉遊びの一種と考えてという補足がなされた。
劒さんは「睡魔と言う子」とし「春眠暁を覚えず」・・・・
劒さんは「睡魔と言う子」とし「春眠暁を覚えず」・・・・
カンさんは「黄色なチョウチョウ」と答え「にろりん」と言葉には蝶の羽ばたきを感じさわやかな黄色の蝶をイメージしたと語った。
「蛙のぴょこりん」
春であることと「にろりん」という音をイメージして「蛙」を考えたということで、劒さんはこの答えに「ときめいた」とはなした。
正解は、「二浪の息子」で「にろりん」という何とも言えない軽やかな響きが、これは一浪ではなくて二浪とい話。オノマトペと言葉の語呂合わせたものである。
カンさんの「蝶」という話には驚く、まったく私には想像できない。しかし日本語の理解も高いカンさんには「蝶々」がイメージされるのである。
韓国のオノマトペを歌に取り入れたら面白い
音が違ったりする。音から感じるイメージが日本と韓国では異なる。
劒さんがカンさんが「にろりん」という言葉に蝶々が飛ぶを感じるという話に日本では蝶々の飛ぶ姿は「ひらひら」を想う、という話をされたが私も然り、言葉の音韻から感覚的に何ものかをイメージさせるもの、その違いの出処に非常に興味を持った。
感覚、感情
言語圏が異なると世界観にも相異が生じるのか、同じ人間であるが文化の違いという話にも通じるところがあるのだろうか、雪の舞い落ちるのを見てふとそのように思った。