思考の部屋

日々、思考の世界を追求して思うところを綴る小部屋

暴力装置とは、どんな装置?

2010年11月19日 | つれづれ記

 仙谷氏「自衛隊は暴力装置」・抗議受け謝罪、首相も陳謝

という出来事がありました。法務大臣の本音発言とともにとんでもない事態が来ているように思えてなりません。

 「暴力装置」という言葉、かつて共産革命を目指していた(今もいるかもしれませんが)運動が盛んであった頃に聞かれた言葉ですが、三つ子の魂百までもあるまいし口が滑ったのか実感なのか、もしも本気で言ったのならば由々しき問題で、内閣の組織人が自衛隊員を屈辱し、隊員の使命感を罵倒する発言以外の何ものでもないと思います。

 革命前の国家は民主国家であれ、労働者に対する資本家階級の経済的搾取の制度を守る存在であり、その意味で国家それ自体は資本家の政治機関とみなされます。

 数多い労働者階級の革命勢力が増大し、共産革命のための反抗に転じた時、数少ない資本家は会社や幹部では到底抑えきれるものではなく、武装した特別の組織(警察官・自衛隊)や裁判所・刑務所等をその装置として国家は持っていると考えます。

 この考え方は、国家の最も重要な内容は、常備軍、警察、軍隊、裁判所、監獄などの暴力装置と、それをにぎり、組織している「武装した人間の特殊な集団」(レーニン『国家と革命』)から来ています。

 今の政府は共産革命を目指している人々がいると是認しているようなものです。マスコミも遠慮してはっきりしたことは言えません。なぜならこの言葉は、現在存続する政党の読了すべき○○主義読本p95にも掲載されている言葉で、マスコミ内にも支部がありあからさまにすると弊害があるからでしょう。


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2 コメント

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Unknown (tontyannm)
2010-11-23 22:39:01
思想に基づいて云々する人がおられますが軍隊、警察、消防など普段は危害目的でなく必要に応じて制圧する為の道具を持って又、それを行使するための権力を有する諸団体を暴力装置というのは何の問題も無い
そして、暴力で有るからこそ抑止が働くのである
今の日本は平和であるから暴力団だけを想起するから可笑しな考えになるだけだ 暴力の根源の意味を考えてください
凶器という言葉もそうでしょう、包丁、果物ナイフ、バットなども普段は凶器とは言わないが危害を加える道具になれば凶器となります。 それと同じである
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実にその通り。 (管理人)
2010-11-27 07:05:45
>tontyannm様
コメントありがとうございます。
 このコメントは否定しようのない事実を提起していると思います。
 静・動ならば、動であり。
 強・弱ならば、強である。
今の世の静・弱が根強い流れになっています。狸では所詮化けるしかありません。本物にはなれないことだと思います。
>暴力<
この言葉も昔研究したことがあります。
「悪眼」という言葉があります。本朝文粹の宇多院為河原左相府没後修諷誦文巻14に出てきます。
 「悪眼も邪心の門であり然も禍を加えへる力あり」
 禍を起こすものも武器であり、暴力である「しかと」、日本人は人目を非常に気にするところがあります。逆にいうところは武器だったのです。人が人を責める道具これは武器、本来装置には、組織ではなく別な意味を持たせなければならないと思います。そこが狸の所以です。
 聡明さを欠くわけです。

 tontyannm様のようなコメントは、来ないかと思っていましたが感謝です。ありがとうございました。
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