1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

素朴な質問

2012年05月23日 | Weblog
私の友人関係は、音楽をやっている人が多いです。
大人になってからは、音楽を通じて知り合う、という、「先に音楽ありき」状態なので、なおさらです。

そんな中にいると、私の日常生活は特に変わったものでもないんですが、音楽に縁のない人からするととても不思議に見えるらしい。
このごろ、その方面(?)から新鮮な疑問をぶつけられて、改めて考えさせられることが多いです。

【疑問その1】
一体なぜマンドリン?

数ある楽器の中から、なぜよりにもよって(本当にそう言われた。全く悪気はないようですが)マンドリンをやることにしたのか。
これだけ自分の周りにマンドリンを弾く人がいると、自分が特殊な楽器をやっているという自覚すらないです(メジャーではない、という自覚はある)。
なんでなんで?と聞かれると、本当になんでなんでしょうね。
高校のときに剣道部で挫折して、急いで他の部を探していた(部活動全入制だったので)ときに出合ったのがマンドリンでした。

漠然と音楽系にしようとは思ってました。
高校の音楽部には、弦楽部、吹奏楽部、合唱部、マンドリン・ギター部がありました。
バイオリン系だと2、3歳から始めないとだめだろうし、ブラスは中学での経験者がたくさんいるだろうし、合唱はちょっと人数が少ないし・・・。
いや、決して消去法で選んだわけではありません。
新入生歓迎会で聴いたマンドリン部の演奏がとても上手だったから。
学校で練習してこれだけ弾けるようになるなら、いいな、やってみたい、と。
音色もカタチも個性的で魅力を感じました。


【疑問その2】
マンドリンを教えることが仕事になるの?

実際のところ、私はこの仕事だけでは自活できないでしょう。
家計の足しにはなりますが、これで1人暮らしは経済的に無理だなぁ。
でも結構生徒さんはいるんです。
この「結構」がまた漠然としてますね。
書道家の武田双雲さんは、生徒が230人だそうで。その上、題字等を書く収入や、書籍、テレビ出演等、すごいんだろうなぁ。
お習字はマンツーマンレッスンではない(ことが多いですよね)だからこその230人だとは思います。
楽器でこれだけの人数をこなす(という言い方は失礼かな)のは不可能でしょう。

【疑問その3】
どんな人がなぜ習いに来るの?

子育てを終えたり、退職したり、自分の時間が持てるようになって何か趣味を、という方が多いです。
何か楽器が弾けるようになりたい。できればそんなに難しくなくて持ち運べるものを。
前から音色が好きで、という方もいらっしゃいます。


【疑問その4】
習いに来る人は何を目指してるの?

私の教室だと、楽しみのため、ということだと思います。
年齢的にも、これからマスターして演奏でお金を稼ぎたい、などと思ってる方はいません。
生活の中の心のゆとりのため。
好きな曲を弾いて楽しみたい、そんな目的でしょう。
このように答えたんですが、なんかどうも腑に落ちないようで。


【疑問その5】
教えるくらいなのに、まだ習いにも行くのか、毎日練習しないとだめなのか、これからどうなりたいんだ

私が練習してることすら不思議らしいのです。
教えるためには自分は前に進み続けていなければいけないと思っています。
教科書にダジャレまで書き込んで、毎年毎年同じ授業を繰り返すだけ、というわけにはいきません。
今教えていることそのものだけでなく、バックグラウンドがたいせつだと思いますし。
教える専門でなく、ステージ(どんなステージであれ)に立つ奏者でもありたいと思っています。
誰かに、一緒に演奏しよう、と誘われるような自分になりたいし、いざそういう場ですぐに対応できる準備を常にしておきたい。

具体的にどうなりたい、というのはいまさらありませんが、少しでも自分の理想に近づきたいです。
芸の道には終わりがない。

そんなところです。


これがピアノやバイオリンなら納得なのかなー。
マンドリンだから不思議がられるのかしら。

コメント (4)
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