家族の一員が死ぬことだけでもショックです。そのうえ、家で自殺した兄を出してしまった鈴木家の嘘とは、、。
実に丁寧で、ユーモラスも交えた真面目な取り組みの映画です。残された家族3人は3人が3人ともみんな執拗に自分からの兄への思いを問い詰めることにより、一度は家族がバラバラになりそうになります。
でも一人減っても家族は家族です。それぞれが寄り添うことでみんな前を見始めます。家族って、壊れるのも早い . . . 本文を読む
うーん、これはやはりぞくっとする。読まなければよかったなんて思ってしまう。ここに書かれていることが、ひょっとしたら創作ではないのかも、と思ってしまう。それほど頁を繰るのもそわそわして読んでおりました。
あまりこういうホラー物は通常読まないんだけれど、評判が高かったから。でもそこらのホラー小説ではないですね。十分作者の才能は感じられました。秀作です。 . . . 本文を読む
前半は今の日本の表と裏の日本の現状を語って辛辣にも結構おののく。スピード感もある。老人たちが貯蓄高の2/3の占有率など吾輩は知らなんだ。ということは吾輩はその希少価値ある1/3の密やかに水底に棲んでいるわけだが、、。
と、 ラストに金子ノブアキが「表も裏も所詮同じよ」とのたまわせるのは結構痺れるんだが、肝心のストーリーがどうしてあたりきの終わりにしてしまうのかよ、、。
予定調和の終わ . . . 本文を読む
この映画、2人以外の登場人物もいるが、セリフを発するのはこの2人だけ。それもやけに機関銃のようなセリフ攻勢。当然、映像も2人シーンが多い。確かに変わった作品ではあるが、奇をてらった感もします。
それでも、2人のイメージ(特にキアヌ)を変貌させるにはいい映画だったかもしれないが、この内容ではあれほど会話の洪水だった割には2人の人間があまり描かれていなかったり、そもそもこの2人の話で90分持たそうと . . . 本文を読む
恥ずかしながら南河内万歳一座の演劇を見るのは今回が初めてです。それもお気に入り「空晴」との合同公演だから見たというのが真相で少々恥ずかしい限り。
で、いつも見ている「空晴」の役者たちを重要な役柄に起用したこの劇を見て、彼らがいつもとは全然違う演技をしていたのにまず驚く。
「空晴」の役者たちが他劇団の客演でいつも好演しているのは見て知っている。自前の劇団よりむしろ力を発揮している役者が多いのでは . . . 本文を読む
題名から軽いSFファンタジーものかなと思っていたら、意外と輻輳し構成にテクが入っていて、ちゃんと見ていないとどんどん置いてけぼりになるようなまともで真面目な作品でした。お見それいたしました。
それぞれのエピソードが実は深くハートフルなので、もう1回見てみたい作品です。とはいえ、明日は予定があるしのう、、。9人の出演者、全員稽古も十分で見ごたえありました。才能のある劇団です。 . . . 本文を読む
画廊ともいえる小さなアトリエでの演劇公演です。狭いスペースに観客は椅子に座るも、俳優陣は観客のの前を横を後ろを自由自在に動き回る。けれどそこに存在するのはあの有名なギリシャ悲劇「オイディプス王」であった。
脚色はしてあるが、ほぼ原作通りのオイディプス王である。
この劇も何回となく見てきたが、いつも見た後は感動に包まれる。それは人間の生きることの過酷さと悲惨さを前面に出しているからだろう。オイデ . . . 本文を読む
静かな不思議な映画です。愛する人との別離・諦観・切なさ・喜びを謳い上げた作品です。ただ映画的手法がちょっと度肝を抜く感じなので、少々驚く。
あのシーツをかぶった男の哀しみが空いた目の空間から浮かんでは消える。
シンプルな映画です。男と女の愛の生活は男の不慮の死により、断ち切られる。女はしばらくは立ち直れないが、それでも前に向かって進もうとする。普通の映画はそこで終わるのだが、この映画はそこから . . . 本文を読む
さて、東京ももう4日目。今日は帰る日であります。最後に行ってなかったところ、渋谷には行きたいと思っている。10時前にホテルをチェックアウトする。オフ会でイメージフォーラムでアラン・ロブ=グリエの特集が上映されていると聞く。早速現地へ。
昔よく通った映画館、何となく行く道は覚えていた。宮益坂。懐かしいね。ここはなにかカルト的な雰囲気の漂う映画館でフロアで待っている観客もどこか違う感じがする。まあそ . . . 本文を読む
昨夜はちょっと羽目を外し過ぎた。朝ちょっと起きづらい。特に今日もどこに行くかの当てはないが、せっかく東京にいるのだから、といつも通り7時半に起きる。
さて、と。今日はどうしよう。夜の友人たちとの忘年会、新橋午後6時までどう過ごそうか、、。このままホテルにいても仕方がないので、取り敢えず10時ごろホテルを出る。地下鉄人形町は上野に近い。そうだ上野公園に行って見よう。
上野に着く。それほど混雑はし . . . 本文を読む
2日目。今日は夜新宿で映画の友人たちとのオフ会。それまでの時間をどう過ごそうか、、。あちこち行くの面倒だから、一日新宿で過ごそうと決断。
地下鉄を乗り継いで新宿へ。新宿はよく来た街。あまり変わりはしない街だ。駅東に新しい映画館があった。新宿シネマカリテ。小さな映画館で、画面も小さい。100人ぐらいの入場人規模か。ここ4,5年前に開館したらしい。出し物は「A GHOST STORY ア・ゴースト・ . . . 本文を読む
年末はいつも東京に行く。東京に住む友人を訪ね歩く日々である。まるで、小津安二郎の「東京物語」よろしく、家族ならぬ古い友達たちと交友を温めるのである。
初日は飛行機で羽田に飛び、そこから東京のホテルへ。いつもはどこか演劇の一つぐらい見るのであるが、早くチェックインしてくれたホテルの部屋に入ると第一弾の忘年会は午後5時始まりなので、ぎりぎりまで部屋にいようと思う。年なんだ。
いつもは新宿辺りに泊ま . . . 本文を読む
3話のオムニバス。まず第一話は『ユメの途中』 。何でも相談のカフェマスターがある女性の悩みを聞き始めると、、。4人芝居で、これが一番話としては心に入り込んだ。
娘を思う母親と両親の死に責任を感じている娘。そんな不思議な時間がカフェの中で語られる。こういう思いが家族の絆をしっかりと強い糸にしてるんですね。いい話です。ちょっと脚本にもっと雰囲気作りがあってもよかったなあかなとも思ったが、30分うまく . . . 本文を読む