セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 79本、 演劇 51本

ファム・ファタール (2008/韓国) 70点

2008-12-07 15:19:42 | 映画遍歴
韓国一の清純派女優ソン・イェジンさまが初めて悪女役に挑戦、といった触れ込みの映画でしょうなあ。映画館もそれなりに韓流では珍しく男性の人数が女性より多かった。これは快挙です。

冒頭から日本人ファン向けなのか大阪でソン・イェジンがスリに失敗し、剃刀で相手を傷つけ逃げ惑うところから始まる。怪しげな日本語、少々たどたどしいがこれもサービスなんでしょうなあ。

ぐっと脇の開いたチャイナドレス、太ももまでグーンと見せ付けてくれます。似合いそうもないのにえぐく描いた濃い化粧。彼女の美しさを台無しにしている感もあるが、これも彼女の女優への挑戦です。ファンならしかと見届けましょう。そのうち、彼女の背中にあざとく彫り上げられた刺青が、、。そう、彼女はスリをごまかすために表でやっている稼業は、何と日本まで行って習った刺青師なのであります。

と、どんどんエスカレートする彼女の役柄に一人たじたじとなる僕でしたが、刑事を誘惑しベッドインするシーンまで添えられていました。これは完全に彼女の演技というより彼女への熱いため息をファンのために映像化してしまった映画なのだと気づいたのは後半に入ってからでした。本当に演技的に彼女の見所はそれほどないんです。悪女に変身した彼女のビジュアルなシーンは溢れるほどありますが、、。

そのため、演技的には彼女の愛する刑事の母親で、曰くありげな元スリ役のキム・ヘスクがすべて持っていってしまいます。彼女だけはハイトーンに運命のいたずらに負けた女性を力強くそして哀しく強弱をつけて演技しています。目立っています。日本の白石加代子のような顔立ちです。そしてやはりうまいです。

ラストのソン・イェジンとキム・ヘスクの関係性もイマイチ説得力がないように思ったし、少々この映画粗い部分が多かったですね。演出の重要性をこの映画を見て納得させられた次第でした。でも、ファンにとってはソン・イェジンの悪女役は素晴らしいご褒美で、まんじりともせずに見させていただきました。ベッドシーンが短すぎたのが何とも残念でした。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 最強☆彼女 (2008/韓国)(クァ... | トップ | 青い鳥 (2008/日)(中西健二... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画遍歴」カテゴリの最新記事