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罪とか罰とか (2009/日)(ケラリーノ・サンドロヴィッチ) 65点

2009-03-04 15:15:37 | 映画遍歴
無気力系ドタバタ喜劇に、流行の多視的時間軸構成を加え、何ら脈略の無いエピソードが最後に繋がってくるという、よく言えば井坂幸太郎風でもあるが、悪いと、乗りの悪いサンドロヴィッチ風でもある。

まず成海璃子の変貌振りが面白い。ヒューマンもので優等生役が多かった彼女にとってこんなハチャメチャな役柄は初めてのはず。頑張っていたとは思うが、天然ボケタイプではないので、演技以前の何かが彼女には不足していた感あり。(僕はファンなので逆に安堵したぐらいだが、、)

主役の彼女がコミカルではないのでこの映画全体が面白くならない、締まらないと僕は思う。(でも僕は十分それでよかったと思っている。彼女の熱烈なファンだから、、)結構俳優陣も多数出演しているが、彼女以外は演技達者な人が多いせいか、頑張りすぎている人もいる。けれど主軸が空回りなので、面白くはなれず、、。(いいではないか!)

最後に一つの大きい流れが収束する仕掛けは3番煎じ的なので、僕には何とも言いようがなく、別に、そうなんだね、という感じだ。

しつこいようで申し訳ないが、成海璃子の芸域の広さを確認できれば又違った映画になり得たと思うが、彼女はやはりコミカルものもいける上野樹里タイプではないようだ。でも、それはそれで彼女の王道を進めばいい。まだ若いんだから、無理して女優仕込をしなくてもいい。一つ一つ任された演技をしていけばいいのだ。

と、ほとんど彼女のことばかりで、この映画の何かを書いていないことに気付きました。読み返すのも恐いので読み返しませんが、他の俳優では、奥菜恵はあの役を愉しんで演じたのかどうか、ちょっと怖い気もしました。大倉孝二、 串田和美は相変わらずうまいね。

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