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異次元の館の殺人(2014)(芦辺 拓 著) (光文社) 70点

2016-03-11 20:20:09 | 読書遍歴

うーん、考えちゃうね。確かにこんな展開はひょっとしたら世界で初めてかも。少なくとも日本では絶対ないネ。

冒頭のいわくたっぷりの猫の話に少々驚いたが、まあ最近こういうのが多いのでそんなものかな、と頭の隅に置いておいたが、まさか。

そもそも上司の検事の冤罪を解明する女検事の話のはずが、本筋の事件ではなく、派生的な事件の解決がメインである。その派生的な事件が、なんと驚くなかれパラレルワールドで何回も事件の解決編を提供するのだ。

僕は最初は真剣に読んでいたがそのうちだんだんと、面倒くさくなってくる、、(ゴメンナサイ)。早く決めてくれろ、と言いたくなる感じもしました。

文章もユーモアを交えたというか、少々軽い感じで、それにちょっと驚く。派生的な事件が解決すると、本筋事件も2、3行で語られる。これにもまた驚ろかされる。

でも今年は本格ミステリーのベスト1に輝く深水黎一郎の「ミステリー・アリーナ」も多数の解決篇を提示する超面白い作品だったので、最近こういうのが流行なのかも、、。(解決篇は断然深水氏の方が秀逸)

まあいろいろ突込みはあれど、本格モノに追及している姿勢は拍手したいです。


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