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印象派の立役者であるが、意外と地味なピサロの展示会が神戸で開かれている。僕は印象派でも大家モネ、ゴッホ、ルノワールよりピサロ、シスレーの風景画が好きだ。浮世絵を通じてDNAが同じ印象派と日本人とは距離的には遠いようで実は血縁なのだ、と思う。
しかしピサロ展というのは恐らく初めて見たような気がするほどで、日本ではあまり開かれていなかったのではないだろうか。
今回はピサロの絵画、素描などと共に関係する大家の絵も展示されている。
ピサロは初期と晩年期が少々僕には好みではないが、中期はすこぶいるいい色使い。やはり点描になって行くところが印象派そのものではあるが、けむるような色使いはスゴイと思う。でも意外と個性がないのかなあといった感もあった。
個性と言えばこの人は構図が揺れないのである。縦横がそれぞれ一寸も角度が崩れず、ある意味安定感はあるもののちょっと硬い感もしないではない。それほど生真面目な人だということなのかもしれない。
一枚だけコローの小さな絵が展示されていたが、僕は実はこの展覧会ではこの絵に一番囚われてしまった。100年以上前に書かれた絵画なのについ先日書かれたのでは、と思われるほど絵が蒸気している。コローのすごさを感じる、感極まるほどだ。
それにしても駅から美術館までのヨーロッパ感覚の街の通りのたたずまい、日本でこんな街づくりがあるのだと珍しく感心。関西の人は行くべし。
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