ゼロ時間の謎 (2007/仏)(パスカル・トマ) 70点

クリスティーの原作が秀逸で、映像化していてもアガサの素晴らしさが露出している。何ら彼女の本を読んでいるのと変わらない気分。
と、まあ、俳優陣もまあまあなのだが、演出とか美術がいかにも地味。原作の雰囲気を大事にしたといえばそれまでだが、映画的にはもうちょっと華やかなものに出来るはずで、そこがちょっと惜しいかなとも思う。
でも、クリスティーを映画で十分味わえたと言うのはやはりたいしたもので、それはそれで賞賛に値する。というよりクリスティーはストーリーテラーなので、もうそれだけで圧倒的だということなのだが、、。2時間、固唾を呑んで楽しめます。これぞイギリス風の紅茶を飲みながらアガサの世界を十分堪能できます。