山本浩貴『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中公新書、2019年)を読む。
ところどころで別の回路につながる発見がある。
1990年代のリレーショナル・アートにおける「関係性」が、作品と鑑賞者との間でも鑑賞者の間でも生まれるものであっったこと。抽象絵画の「アメリカの覇権」に対する挑戦。富山妙子による、ポストインペリアルな事象への取り組み(満州、福沢一郎、筑豊炭鉱、金芝河)。江東区枝川の朝鮮人コミュニティを描いた曺良奎(チョリャンギュ)。スーザン・ソンタグによるレニ・リーフェンシュタール『最後のヌバ』批判(依然、そこにはファシズムの魅力があった)。
ここから即興音楽シーンのさまざまな動きとの類似性を考える。