先月(2009年2月)、北京に立ち寄った。もう十何回目だが全く飽きない。歩いたことのない胡同(フートン)を散歩してみようと考え、春雨胡同という粋な名前の小道に入り、くねくねと曲って外交部街に出た。事前に調べたところでは、この外交部街に、「閑暇時光」という、ヒマでヒマなときに立ち寄ってくださいという名前の本屋兼カフェがあるということだったが、どうも見当たらなかった。
ここは東単ちかくの中心部、繁華街の王府井(ワンフーチン)のすぐ隣あたりであり、もう開発がかなり進んでいて胡同の風情は虫の息という印象が残った。実際、(北京の城内はどこでも多かれ少なかれそうだが)やたらと家を取り壊している。
今回は超広角の視点を持ってみようという考えで、フォクトレンダーのベッサフレックスに、ロシア製のMIR-20M(20mmF3.5)を付けて行った。やたらと前玉が大きく、みんなにじろじろ見られる。北京の空気は綺麗でないから汚れるかなとも思ったが、何ということもなかった。リバーサルを使うと、フィルムの四隅の光量が急激に落ちるレンズである。しかし、カラーネガを使ったら全然気にならない。
春雨胡同 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400
春雨胡同 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400
春雨胡同 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400
外交部街 Voigtlander Bessaflex、MIR-20M、Fuji PRO 400